戸塚区・泉区 コラム
公開日:2026.03.19
第123話 〜馬の守護神 馬頭観音〜
とつか歴史探訪
街道などの道端で庚申塔の他に馬頭観音塔をよく見かけます。戸塚区平戸町の果樹園沿いの尾根道にも「馬頭観世音菩薩」「天保四年」(1833)と書かれた石塔が佇んでいます。今は人の往来が極めて少なく狭くて静かな尾根道ですが、200年ほど前は馬と共に歩んだ生活道であったかも知れません。
馬頭観音は仏教の基本的概念である輪廻転生と深く関わっています。輪廻転生とは、魂が「六道」と呼ばれる地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道の六つの世界のどれかに生まれ変わるという教えです。
この思想は日本では平安時代半ばから信仰されてきました。どの六道も苦しみの世界とされ、中でも地獄、餓鬼、畜生の三つが特に苦しみの多い世界とされます。犬・猫・馬・牛などの動物が生まれ変わる畜生道は弱肉強食の世界なので、この世界にいる動物は常に不安を抱えています。このように迷い苦しんでいる動物を悟って境地に導き、救済するのが馬頭観音です。畜生道以外の世界にも悟りを開く観音があり、聖観音(地獄道)、千手観音(餓鬼道)、十一面観音(修羅道)、不空羂索観音(人間道)、如意輪観音(天道)を馬頭観音と併せて六観音といいます。
日本では馬と家族同様に生活する人々が多く、馬の無病息災、馬と歩む道中安全、死んだ馬の冥福・供養など、馬頭観音は馬の守護神として広く民間で信仰され、石塔が造られてきました。観音菩薩の中で馬頭観音像は、唯一怒りの形相をし、腕は2本または8本、頭上に馬の頭を頂くか馬に乗っているのが特徴です。像刻塔は少なく、文字だけの石塔が多いようです。
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