2022年4月から神奈川フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務める 沼尻 竜典さん 東京都在住
神奈川の音楽土壌、耕す
○…音楽監督として指揮を執る最初の定期演奏会が4月23日に県民ホールで開かれる。来シーズンのプログラムにはブラームスやモーツァルト、ベートーベンなど広く親しまれている名曲をはじめ、ヘンツェやボロディン、ショスタコービッチなどの「スパイスの効いた楽曲も」と独自色を出す。
○…「首都圏でありながら、人口900万人超の神奈川というベースがあり、より地域に根差した形で公演活動を行うことができる」と神奈川フィルの強みを語る。横浜みなとみらいホール、県立音楽堂、県民ホールという3つの会場を拠点にできることも魅力の一つ。また「県内主要都市にはよいホールがあります」と、今後とも神奈川の音楽の土壌を耕し、音楽ファンを増やしていきたいとする。
○…東京都出身。幼少のころからピアノをはじめ、音楽の道を志したのは高校進学の時。「普通に勉強するのは面白くないと思って」とはにかんだ。桐朋学園大学卒業後、ドイツベルリン留学中の1990年にブザンソン国際指揮者コンクールで優勝、その後も国内外の様々なオーケストラでタクトを振るう。オペラ指揮者としても国内外で活躍。びわ湖ホール芸術監督、トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニアの音楽監督も務める。
○…神奈川との縁は中学3年生の時。初めて応募した県の創作合唱曲が入選し県立音楽堂で歌われたという。「紙に書いた楽譜が実際に音になる。作曲の面白さを実感した」と振り返った。その成功体験の地、神奈川の管弦楽団の音楽監督として「まずは公演に足を運んでもらいたい」と呼びかける。また「親子向けのコンサートなど、子どもに本物の音楽を伝えていく機会を設けたい」と展望を語った。
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