中区・西区・南区 人物風土記
公開日:2026.06.18
5月に神奈川県警備業協会の会長に就任した 田邊 中(あたる)さん 中区山下町在住 61歳
発信で警備業の地位向上
○…県内の警備業者約340社が加盟する団体のトップに就いた。「行政や警察、県民など、社会との接点を多く作り、警備業に携わる人の社会的・経済的地位の向上を目指して内外に発信を続けたい」と力強く語る。
○…横須賀で育ち、南区の関東学院中高から国士舘大学を出て、「漠然とした憧れがあった」という米国に留学。ロサンゼルスの大学で学んだ後、日本人観光客向けの現地ツアー会社を友人と立ち上げ、業績を伸ばした。渡米5年後の1992年、人種間の衝突から起こった「ロス暴動」で無法地帯の街を目の当たりにした。ツアーはキャンセルが続き、休業状態に。「安全と安心が何よりも重要だと感じた」と帰国を決め、父が経営していた「国際警備(現・KSP)」に入った。
○…警備員として花火大会やイベントの現場に立つと、通行人から「警備員のくせに」と言われ、突き飛ばされることもあった。「危険を伴う仕事として、それなりの処遇を与えられていた」という米国との違いを身を持って感じ、地位を上げることを目指した。2007年に社長に就任。業界の要職を経験し、行政や政治家への働きかけを進め、警備業の待遇改善につなげている。安全・安心を求める社会情勢もあり、警備員が社会を支える仕事だと認識されつつある。地位向上に向けて「まずは自分の会社が県内の警備会社で一番良い給料を出すことを目指す」と意気込む。
○…10代から続けるサーフィンが趣味で、今でも週1回は鴨川の海に行く。「波に乗った時の浮遊感が好き。仕事や肩書を離れ、一人のサーファーとしてリセットできる時間」と白い歯を見せる。「警備員という仕事が本当に好き」と語り、今後も業界のトップとして発信を続ける。
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