市立図書館 大学所蔵の専門書、今月から貸出可能に 和光大と相互貸借協定
川崎市立図書館と和光大学附属梅根記念図書・情報館(町田市金井町)がこのほど、所蔵する図書を相互に貸出可能にする新協定を締結した。大学所蔵の専門書が市立図書館で借りられるようになった。
川崎市立図書館はこれまで、市民利用拡大の一環として、市内にある大学との連携を図ってきた。
背景には大学が所蔵する専門書の利用を求める市民ニーズの高まりがある。麻生図書館の池原真館長は「資格取得などで専門書が必要になるケースが多いようだ。カウンター業務の中で、こうした声を聞くことが増えている」と話す。これを受け、昨年3月には明治大学生田図書館が市民利用を可能にするなどして対応してきた。
今回の協定では、川崎市立図書館で和光大学所蔵の専門書が借りられるようになる。利用できるのは市立図書館や県内の公立図書館が所蔵していない資料のみ。ホームページなどで蔵書を確認後、カウンターで申し込めば後日利用が可能になる。同様に、同大学の大学生や職員も、キャンパス内の図書館で市立図書館の蔵書を借りられるようになる。相互貸借を可能にする協定は、川崎市では初めての試み。
今月4日に同大学で行われた調印式に出席した市内7つの市立図書館の館長らは「和光大学は人文・社会科学・経済分野を中心に約47万冊の和洋図書を所蔵している。今回の協定をきっかけに専門書や教育関係の本の利用が増え、よりよいサービスが提供できるようになれば。今後も大学との連携を深め、多様なニーズに応えられる環境作りに努めていきたい」と話している。
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4月19日