拡幅整備が続く世田谷町田線の登戸工区。工事の内容や工期を示す看板には先月30日時点で「平成27年3月31日まで」と記載されていたが、工事は終わりそうにない。市は昨年5月に工期通り進まないことを把握しているにも関わらず、市民に情報を伝える看板をそのままにしていた。地元住民や通行者に明確な説明がないまま、いつまで工事が続くのか。
都市計画道路世田谷町田線の登戸工区は登戸陸橋から多摩区役所交差点までの820メートル。幅員20〜27メートルに拡幅し、4車線にするため、1990年に認可され、工事が行われていた。ただ、用地買収が難航し、計画通りには進まず、工期の延長を5回繰り返してきた経緯がある。09年3月の見直しで工期を今年3月31日までに延長したという。
市の担当者によると、昨年5月下旬に多摩区の市議会議員と行政関係者が集まる会議で、2014年度中に工事が終わらないことを報告したという。2019年(平成30年度末)3月31日までに工期を延長する資料を提示した。住民への説明会を開くことなく、看板を書き換えることもなかった。
市の担当者によると、「工期の変更には県からの事業認可が必要で、申請が通る4月1日から掲示を変更する」という。取材に対し「用地買収を強制ではなく、市の方針として任意交渉で進めてきたこともあり、整備に時間がかかってしまった」とし、「計画の変更があるわけではないので積極的に説明会などは開いていない」と話した。
周辺の町内会で役員を務める男性は「陸橋工事を開始するという挨拶はあったが、工期の延長は聞いていない。そんなに長くなるのなら、生活道路に影響があるのか、聞きたいことはある」と話した。
また、周辺の店舗のある店長は「(先行して整備が進んだ場所に駐車させないように)バリケードを作りに来ただけで、スケジュールの話は全く聞いていない。お役所的な仕事だ」と話していた。
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