衆議院総選挙が12月2日公示・14日投開票の日程で行われる。中原区は昨年の区割り変更により、今回の選挙から10区と18区の選挙区に分割。10区では3氏、18区では4氏が立候補を表明している。(11月24日起稿)
選挙区が変わるのは、区内の大戸地区(表参照)に該当する区域で、今回の選挙から高津区・宮前区とともに神奈川18区となる。大戸地区以外の中原区の区域は、従来通り10区のまま。
神奈川10区
10区で名前が挙がっているのは自民党前職の田中和徳氏(65)、民主党元職の城島光力氏(67)、共産党新人の中野智裕氏(56)の3人。いずれも前回の選挙で立候補した顔ぶれだ。
環境副大臣や財務副大臣を務めた田中氏は、法政大学法学部卒。市・県議を経て96年衆議院議員初当選。財務金融委員長、国交大臣政務官、外務大臣政務官、テロ・イラク特別委員会理事等を歴任。
立候補者7氏に聞く
「自民党再犯防止特命委員長として2020年東京五輪までに世界一の犯罪最少国家を実現する」と訴える。
元財務大臣の城島氏は、東京大学農学部畜産獣医学科卒業。味の素を経て、96年、衆議院選に初当選。これまで4期務めた。民主党政策調査会長代理、党幹事長代理、国会対策委員長などを歴任。議席奪還へ「人、命、くらしを大切にする政治、公平・公正な『正直者が報われる社会』の実現」を主張する。
共産党川崎南部地区委員長の中野氏は東海大学文学部広報学科卒。日本民主青年同盟神奈川県委員会副委員長を経て、党神奈川県委員会専従。党神奈川10区国政対策委員長も務める。「原発の再稼働ストップ。憲法9条を生かした平和外交の推進、大企業による解雇規制法の制定、奨学金の給付制度の実現」などを訴える。
神奈川18区
18区は、自民党前職の山際大志郎氏(46)、次世代の党前職の中田宏氏(50)、生活の党元職の樋高剛氏(49)、共産党新人の塩田儀夫氏(64)の4人。
山際氏は、第二次安倍政権で内閣府大臣政務官や自民党経済産業部会長、経済産業副大臣などを務めている。4期目の当選をめざし山際氏は「アベノミクスを加速させる以外に現実的な日本再生の道はない。さらにそれを前に進めるのか、それとも止めてしまうのか、それを問う選挙だ」と主張する。
横浜市長を2期務めた中田氏は前回、比例代表北陸信越ブロックで当選した。現在は次世代の党国会対策委員長を務める中田氏は「争点なき選挙は自由な選挙。国の問題を洗い出し、優先順位をつけ、愚直に訴えていく」とし、「財政破たんから日本を救う。子どもにツケを回さない政治をしたい」と訴える。
衆議院議員3期、前回の総選挙で敗れた樋高氏は、返り咲きをねらう。所属政党は生活の党で、「自然エネルギーで経済と環境の両立、共生を訴えたい」と意気込む。また、今回の解散については「争点を決めるのは有権者であるのにもかかわらず、安倍総理が押し付ける大義名分なき選挙だ」とコメントしている。
塩田氏は、川崎医療生協理事、共産党神奈川18区国政対策委員長等を務める。今回の選挙に対し塩田氏は「安倍政権が国民の世論と運動に追い詰められての解散総選挙だ」と指摘。さらに、「働く者の状況はますます酷くなっている。選挙では労働者の戦いを支援してきた共産党を躍進させたい」と声を上げる。
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