桜の開花時期に区内で例年行われている花見イベントの中止が決まった。3月12日には、市が公園緑地などでの宴会の自粛を要請。新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で、例年とは様相の異なる花見シーズンとなりそうだ。
今年43回目の開催を予定していた「こすぎ名物花見市」は3月2日の役員会で中止を決定。主催する武蔵小杉商店街は「屋外とはいえ人の密集は避けにくく、危険を冒すことはできない」と判断した。今後、貼り紙を掲示して中止を周知していくという。なお、毎年セレモニーなどの会場として利用していた総合自治会館が移転するため、来年以降の開催有無は未定。川島邦博実行委員長は「今年が最後の開催になった可能性もあるので残念だが、世の中の状況を見ると仕方ない。毎年楽しみにしていただいている地域の皆さんには来年の決定を待っていてほしい」と話した。
4月に開催が予定されていた「住吉さくら祭」は、7日に役員会を開き参加者の健康面を配慮して大勢の人が集まる式典やパレードなどを中止する方針を固めた。ただ、少しでもイベント気分を演出しようと、3月下旬から4月上旬にかけて渋川沿いや中原平和公園にぼんぼり飾りを設置する。主催する住吉観光協会の内田治彦会長は「大変なご時世でも桜は変わらず咲き誇る。無理のない範囲で観賞していただき、明るい気分になってもらいたい」と呼びかけている。
市、宴会自粛を要請
市は12日、桜の開花時期における市が管理する公園緑地などでの宴会自粛を要請した。区内では毎年多くの花見客でにぎわう二ヶ領用水や渋川、等々力緑地などが対象。職場の同僚や友人など、不特定多数の人が集まっての飲食を伴う花見を控えるよう呼びかけている。散策しながらの観賞や家族での食事は制限しないが、せきエチケットの徹底や、他の利用者と一定距離を確保することを求めている。
イベントの中止や宴会の自粛要請を受け、市民からもさまざまな声が挙がっている。毎年花見を楽しんでいるという区内在住の30代女性は、「このご時世だから仕方ないのかもしれないが、密室ではないので実施してもいいのではないかと感じる」と話していた。
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