川崎区・幸区版 掲載号:2021年2月19日号 エリアトップへ

【Web限定記事】「羽田増便による低空飛行ルートに反対する川崎区民の会」の代表世話人を務める 橘 孝さん 川崎区田町在住 71歳

掲載号:2021年2月19日号

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常に発想は地域から

 ○…今から3年前、羽田空港発着の増便に伴う新しい飛行ルートに関する国の説明会が地元で行われ、飛行機騒音に悩むひとりの婦人の悲痛な叫びを耳にした。「朝7時台から飛ぶ音だけでも耐え難いのに、これ以上の苦痛を味わうのか」。町の上空300メートルを飛行する超低空飛行に、自分も精神的に耐えられなくなると感じた。「やらなければ」。地元の大師地域の有志を集め反対運動を開始した。

 ○…以来1年以上にわたり、月に一度、川崎駅東口でビラ配りやスピーチなどの街宣活動を行う。1年半前には川崎市議会へ約3000筆の見直しを求める請願書を提出した。一番の目標は「50年前の『石油コンビナート上空は飛行機を飛ばさない』という国との約束を取り戻すこと」。今はコロナ禍で思うように活動できないが、継続してきたことでコンビナートの危険性については若い人たちにも関心を持ってもらえていると実感する。

 ○…札幌市出身。大学進学で上京し、法政二高の非常勤講師になり、中原区に住んだ。教え子の退学処分をきっかけに学校教育の限界を感じ、地域塾「あらぐさ教室」を設立。子どもの学び場・居場所作りに勤しんだ。20年ほど前に田町に越してきて、引きこもり支援などをしてきた。

 ○…空を見上げれば、飛行機の胴体の下部が間近に迫ってくる。ゴォーという騒音と振動が体を貫く。新ルート飛行を始めてから保育園の園児が怯えるといったことが起きている。現在、視覚障害者や知的障害者のガイドをしており、「音を頼りにする視覚障害者の人たちは、騒音で回りの状況が分からなくなる」とも指摘する。1年や2年で決着するとは思っていない。許してしまったらそこで終わりだ。

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