自習スペースを開所した江嶋さん（右）
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い小中高校が臨時休校となるなど市民への影響が広がる中、民間企業らによる子ども向けのサービスを中心とした支援の輪が広がっている。
【３月９日起稿】
矢部で立ち上がったのは、学生に格安で自習スペースを提供する「ガクサポＢＡＳＥ」というプロジェクト。小学生から大学生が対象で、４月５日（日）までの毎週火・水・木曜、午前９時から午後５時まで開所しており、常時スタッフが１〜２人駐在する。利用登録料として初回５００円を支払えば、期間内何度でも利用可。マスクの着用や入室時に検温を行うなどして感染対策を行う。
同プロジェクトの発起人は、桜美林大学に通う江嶋友さん（４年）。以前、同大の学祭実行委員を務めたのが縁で、地元住民に恩返しをしたいと思っていたという。小中高校が臨時休校、さらに図書館などの公共施設も休館になると聞き、「受験生は大丈夫だろうか」と思った江嶋さんは、親交のあった地元業者２社と協働で、矢部（４の21の３）のレンタルスペースを自習室として開所することに。「家だと兄弟がいて集中して勉強できない人もいる。大変な状況だけど、頑張って乗り越えてもらいたい」と学生にエールを送った。
事前予約制で１日の定員は９人。自習スペースだが、学生ボランティアや教育関係の資格所有者などが駐在する予定だ。感染状況により開所予定が変更になる場合があるので、Ｆａｃｅｂｏｏｋ「ガクサポＢＡＳＥ」で検索を。予約も同ページのフォームから。
千代田（６の11の11）の「チコちゃん食堂」では休校支援として持ち帰り惣菜・弁当の「10日分前払い制度」を始めた。計画的に食材管理ができる分、１食30円前後の割引がされる。「自分も４人育てたので毎日の食事作りの大変さがわかる。栄養満点の食事のお手伝いがしたい」と店主。詳細は【携帯電話】０８０・７８１７・８１２８へ。
アメリカンフットボールのノジマ相模原ライズは小中学校の休校を受け、日替わり弁当の宅配を２日から開始した。
ライズは地域と子どもたちとふれあう場・憩いの場づくりを目的に「こども食堂」を２月に実施する方向だったが、ウイルスの感染拡大で政府から催事の自粛要請があったことから中止に。その後、休校要請に転じたため、対象の子どもを持つ家庭の食事などの負担軽減や、見守り活動の側面から子どもたちの安全確認に寄与するものとして再度、実施を検討。在宅介護事業も展開する淵野辺の飲食店「散歩道」から調理などの協力も得られたことから事業の開始にこぎつけた。対応範囲は大野北小、淵野辺小、淵野辺東小、共和小学校区で、配達は昼に実施。運転手１人、サポート１人の２人１組の体制を敷き、ライズ関係者に加え、桜美林大学の学生らも応援で参加し配達にあたる。ウイルス対策として弁当を持つスタッフは他に接触しないようにするなど衛生面も徹底。もう１人のスタッフが保険証の確認、子どもの安全確認を行う。開始して間もないが、依頼者からは好評の声が上がっているという。注文は１食（２５０円）から可能だが、各回１週間単位で受け付ける。配達は３月27日（金）まで。ライズ事務局では「４月以降は情勢をみて検討したい」と話す。同事業の収益の一部は寄付される。申込方法など詳細はライズＨＰか事務局【電話】０４２・７０４・９７２４（受付は午前10時から午後８時）へ。
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