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さがみはら中央区 社会

公開日:2026.03.26

市長ら横浜地裁へ要望
合議制裁判の早期実施求め

  • (左から)要望書を手にする相模原市の本村賢太郎市長、県弁護士会の畑中隆爾会長、座間市の佐藤弥斗市長(写真は県弁護士会相模原支部提供)

    (左から)要望書を手にする相模原市の本村賢太郎市長、県弁護士会の畑中隆爾会長、座間市の佐藤弥斗市長(写真は県弁護士会相模原支部提供)

  • 横浜地方裁判所(横浜市中区)

    横浜地方裁判所(横浜市中区)

 最高裁に適切な人員配置の働きかけを――。相模原市と座間市を管轄する横浜地裁相模原支部(富士見)における合議制裁判と労働審判の早期実施を求め、46団体で組織される協議会が3月10日、同地裁(横浜市中区/佐々木宗啓所長)を訪れ要望書を提出した。裁判官の人員配置などの課題について真摯な検討を要望したが、同地裁は「必要な事件体制の整備に努めていく」と方針を示すにとどめた。

県内、政令市で唯一未実施

 要望活動には相模原市と座間市の両市長、相模原商工会議所の杉岡芳樹会頭、県弁護士会相模原支部、県司法書士会同支部の関係者ら協議会員24人が参加。同地裁事務局総務課広報係によると、要望書は高橋真理子民事所長代行が受領した。

 協議会は要望書において、人口や取扱事件数が相模原支部よりも少ない支部で合議制が実施されているにもかかわらず、同支部は県内4支部の中で、また政令市の支部の中でも唯一未実施であると指摘。医療過誤や複雑な建築紛争などの事件において「市民は身近な場所で裁判を受ける機会を失っている」と訴えた。

 その上で、「相模原支部は裁判官1人あたりの負担事件数が際立って多く、適切な人員配置がなされているとは言い難い」との見解を提示。さらに、合議制裁判で「左陪席」となる若手裁判官の配属が必要であるとし、「都心に近い相模原支部は若手裁判官に受け入れられやすく、裁判官不足の歯止めに役立つ」と考えを示した。

IT化進んでも「ニーズある」

 近年進められている裁判手続きのデジタルIT化にも言及した。2024年に民事訴訟の口頭弁論などで本格導入された「ウェブ会議方式」について、「利用はIT技術への親和性が前提であり、従来の訴訟へのニーズは失われない」と分析。市民の権利を保障するという観点で「IT化によって合議制を導入する必要性が失われたとはいえない」と主張した。

 当日の様子は公開されなかったが、要望に対する返答について同地裁に問い合わせたところ、「引き続き相模原支部における事件数の動向等の実情を注視しつつ必要な事件処理体制の整備に努めていきたい」との回答があった。

署名7920筆

 3人の裁判官が事件を審理する「合議制裁判」は、1人の裁判官が審理する「単独制」に比べて「慎重かつ迅速な審理が受けられる」とされる。

 協議会によると、相模原支部の24年の刑事事件の新受件数は307件、民事通常訴訟の新受件数は708件。静岡地裁浜松支部や名古屋地裁豊橋市といった事件数が同程度の他支部では合議制が実施されているが、相模原支部では設立以来実施されていないため、判断の難しい民事訴訟事件や重大な刑事事件などは同地裁で審理することになり、時間的・金銭的に負担が大きい上、裁判が長引くケースもある。

 また、06年に開始した労働者と雇用主のトラブルを解決する労働審判も実施されていない。

 早期実現への機運を高めるため、23年に協議会が発足。24年3月に署名活動を開始し、26年2月時点で累計7920筆を集めている。

 県弁護士会相模原支部の藤田寛之支部長は要望活動を振り返り、「今までの活動や昨年度の要望活動で得た情報を踏まえて要望書をアップデートして臨んだが、最高裁と比較しても地裁の反応は形式的で残念だった。今後は全国で地域司法に関する活動の動きがある。それらの状況も踏まえ活動を続ける」と述べた。

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