さがみはら中央区 教育
公開日:2026.06.04
保育施設めだか子供の家の園長が「主体保育」を語る 38年間を記録した本を出版
上溝にある認可外私設保育施設「めだか子供の家」の保育方針や取り組みなどをまとめた、「こどもの心を大切にする保育」がこのほど出版された。梅村賢司園長(=写真上)が同園で実践している「自然活動」や「主体保育」についてこれまでの経験を振り返りながら語り、ライターのはんだあゆみさんがまとめている。
40年ほど小規模保育園として経営してきた同園は現在、定員割れなどが原因で運営難を迎えている。このような状況に対し、ライター兼編集を務めた卒園児の保護者のはんだあゆみさんから「めだか子供の家が行っている独自の保育の在り方を発信することで、園に貢献したい」との思いが寄せられ、出版につながった。梅村園長は「園の特性上担任が変わらないので、卒園生や保護者と縁が長く続いている。今回も声を掛けてもらえたことがうれしく、出版することにした」と話す。
自然保育と自由
同園は定員21人で、3歳児から5歳児が同じ園舎で日々の生活を送っている。「自然の中を泳ぎまわれ、めだかっ子」という開園当時のテーマを受け継ぎ、自然の中で遊ぶことを大切にしている。その一環で週に2回、園から1時間ほどで行くことができる公園や海などを訪れて遊ぶ「園外保育」を取り入れている。梅村園長は「子どもたちに自分の感覚で自然を体験してもらい、興味を持てるものに対して好きなだけ試行錯誤してほしい」と話す。
その中でもキーワードは「自由」にある。卒園生の保護者から同園の特徴を聞いたところ「決まりごとが少ない」という声が上がったという。「いつでもやりたいことができる環境を作る」一方で「発生し得るリスクも子どもと一緒に考える」。「少人数だからこそ一人ひとりに時間をかけることができる。その中でルールで縛るのではなく、子どもたちの想像力に任せた自由な行動を見守っている」と梅村園長は話す。
命を実感する
自然と関わる園児は、身近な生き物の命と対峙する機会も多い。同園ではチャボの飼育を長い間行っている。これは「命の重さを経験してもらう」機会を提供しているのだという。梅村園長は「チャボが喧嘩し赤い血が流れる様子を見ると自分の感覚をそこに没入させて痛みを感じられる。また、死の場面に立ち会うことで、命には限りがあることを実感してもらいたい」と話す。実際に過去には墓にデコレーションを施した園児もいたという。梅村園長は「自然の生き物に触れ合うことで、自分で見つけたという『愛着』も覚えることができる。自分で大切に育てるというのもここでできるならではの経験」と語る。本はウェブから購入、試し読みがすることができる。
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