町田 人物風土記
公開日:2026.11.05
11月7日に原町田で、アラスカの自然を投影し語る朗読舞台を開く 磯部 弘さん 町田市在住 65歳
「言葉の奥」声で伝える
○…90年代に活躍した写真家・星野道夫さんのアラスカで撮影した写真を投映し、その言葉を朗読する舞台。自ら企画し出演する。星野作品との出合いは写真展。「まるで星野さんが自然の一部になって撮っているとしか思えない」と衝撃を受けた。星野さんのエッセイにも触れ、ナレーター・声優の経験を積み重ねる中、「今の自分なら観客に言葉を届けられる」と舞台化し、初演から今年で10年となった。
○…高校生の時にオリジナルミュージカルの草分けといえる劇団の舞台に感銘を受け、卒業後に入団。役者としての活動を始めたが、25歳で結婚、翌年に子どもが生まれると、夢と家族を養う現実の間で揺れることに。日雇いのアルバイトをしながら、機会を得て声の仕事を受けるようになると、CMやドキュメンタリー番組のナレーションを数多く担当するように。「自分の声の表現で世界をつくれるのがおもしろい」
○…表現活動を支える体力と集中力の源は、37歳から始めたランニング。某運動番組出演を目標に始め、フルマラソンを20回以上完走し、100Kmマラソンも経験。「町田はとても自然が豊か。アップダウンが多くてすごく鍛えられる」と語る。走りながら撮影した薬師池公園の自然やカワセミの写真は、朗読YouTubeチャンネルの映像背景にも使う。
○…朗読舞台を通じて伝えたいのは、星野さんが残した言葉の奥にある自然への敬意。すべての人間は自然の恵みによって生かされている、なのにそれを忘れがちではないか、という問いかけだ。気候変動や環境問題がより顕在化する今、舞台に込める思いは一層強くなっている。「この作品が自然に対しての思いを考えるきっかけになってくれたら」
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