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公開日:2026.10.29

「酷暑に強いニンジン」目指す 市内農家らが実証実験

  • ニンジンの発育状況を確認する松井さん(右)ら

    ニンジンの発育状況を確認する松井さん(右)ら

  • 「特殊樹脂」に包まれた種

    「特殊樹脂」に包まれた種

 町田市を拠点に農業法人を運営する松井優一さんが酷暑でも育つニンジンづくりに挑んでいる。企業の支援を受け実施しているもので、「近年の夏の酷暑により、頭を悩ませている農家は多い。成功させて解決手法として広めていければ」と話している。

 松井さんによると、冷涼な気候を好むニンジンは7月から8月にかけて種をまき、涼しくなる11月以降に収穫期を迎えられるようにするのが関東では主流になっているという。そのため、ここ数年の異常気象とも言われるほどの夏の酷暑により、まいた種子が発芽不良に陥るケースが少なくなく、農家が頭を悩ませている。

 そんな状況で迎えた今夏、松井さんは夏の酷暑のなかでも、「特殊な樹脂」によってニンジンの発育を促す実証実験を行う機会を得た。開発した技術を農業課題の解決につなげる取り組みを行っている企業に、酷暑によるニンジンの発芽不良に関して相談したところ、解決策について話が進み、この会社が開発した特殊樹脂の技術について支援を受けられることに。市内農家の佐藤嗣高さんの協力を得てニンジンづくりにあたってきた。

 保湿効果のある特殊樹脂を種にコーティングし酷暑による乾燥から守ることで発育を促す方法。使用しなかったものよりも早く発芽させることに成功し、10月下旬時点でより大きく育っているという。

 松井さんは「特殊樹脂がマイナスに働くことも考えられたが、うまくいった」と話し、11月ごろに収穫し、それまでの状況を確認したうえで次の展開を検討していくという。

「広めたい」

 松井さんが目指すのが、このニンジンの発育方法を今後より研究したうえで成功させ、広めていくこと。同じく夏の酷暑に悩んでいる農家の助けになれば、と考えているといい、「ニンジン以外でも応用できると考えている。多くの方に活用してもらえるようにしたい」と話している。

 松井さんたちと共にニンジンの成長を見守ってきた支援にあたる綜研化学(株)(豊島区)の担当者は「松井さんたちの実証実験が成功事例の1つとして数えられるようになれば。期待している」と話している。

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