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公開日:2023.07.13
八王子拓真高校
摸擬投票 出前授業で
外部講師、地元学生が協力
台町にある都立八王子拓真高等学校(林達也校長)で7月6日、選挙の意義や投票の流れを学ぶ特別授業「模擬投票」が行われた。都内を中心に法教育を出前授業で行う「一般社団法人リーガルパーク」(渋谷区)によるもの。参加した生徒からは「架空の市長選を想定した投票が面白かった」といった感想も。身近な題材で政治と若者を結びつける取り組みが、広がりを見せている。
この日特別授業を受けたのは、3年生約190人。「あおぞら市」という架空の都市で、市長選挙を行うと想定。生徒たちは【1】選挙公報を読む【2】候補者役3人による選挙演説を聞く【3】グループディスカッション【4】自己判断で投票――という一連の流れを体験した。
特に大きな争点になったのは、統廃合する高校跡地をどのように活用するかという点。特別養護老人ホーム、球技場、官民合同のテーマパーク--を建設するという三者三様の公約を力説する候補者を前に、生徒たちは慎重な面持ちに。演説の後に行われた質疑応答では、「本当にテーマパークをつくる意義があるのか」といった質問が生徒から投げかけられた。
模擬投開票を終えて、今回の特別授業を振り返った3年1組の生徒は「面白かった。それぞれに主義主張が違うのを間近で感じた」と興奮気味に回答。3組の生徒は「(架空の)高校跡地をどうするかは生活に関わること。(模擬投票を通して)知らない人に自分たちの生活を任せたくないと思った」とそれぞれ感想を話した。
争点あえて分かりやすく
同法人は学校現場への法教育などを目的に、2010年に発足した団体。模擬投票や模擬裁判、昔話を題材とした裁判員体験授業などを各所で実施している。
同法人の代表である今井秀智さんは「模擬投票ではあえてわかりやすい争点を設けている。そうすることで、初めは『他人事』だった生徒たちも、次第に『自分事』として捉えるようになる」と狙いを口にする。また、なるべく生徒と近い年齢の人を候補者役に立てることで、親近感から心理的なハードルを下げる狙いもあるという。
通常の出前授業では法曹関係の学生などを勉強も兼ねて候補者役にすることが多いというが、この日は東京都立大学(南大沢)の演劇サークルの部員2人が候補者役に。劇のように公約を雄弁に語り、生徒たちを架空の都市の話に引き込んだ。
選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて7年になる。前回の国政選挙(2021年10月衆議院議員選挙)では、八王子市内の10代の平均投票率は男性46・69%、女性51・18%だった。
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