大和 コラム
公開日:2023.07.07
徒然想 連載304
花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄
今月は、真実の善をとって行じ、真実の悪を見て捨つべきなり、です。
出典は、懐奘(えじょう)『正法眼蔵随聞記(しょうぼうげんぞうずいもんき)』。(師、道元の教えを書き記したもの)意は、善を意識して行動し、悪を見極め離れるべき、ということです。
曹洞宗の開祖道元も「善悪と云う事定め難し」と書いているが、善い悪いということは、そう簡単には決めることができない。師は右の文言の前に、「世間の人は美しい高価な着物をよいといい。粗末な布や、人が捨てた布で作った着物を悪いという。しかし、仏法では、この不用で捨てられた布(御袈裟は本来このような布を洗って綴り合わせたものであったから糞掃衣(ふんぞうえ)と言う)こそ、人々の欲心が残っていないから清浄であるとし、美しく高価な、人々が欲するようなものは穢(けが)れているとする」と述べている。
世間一般の善悪と、仏法における善悪とが全く反対の場合もあるのです。
師は善悪を分別することをやめ、よくもあれ、あしくもあれ、仏祖の言語行履(あんり)に順(したが)い行くなり」と、仏祖が言われたこと、行われたあとにしたがっていくのが「真実の善」を行うこと、と教しています。
桃蹊庵主 合掌
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