戻る

大和 コラム

公開日:2025.04.04

徒然想 連載325
花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

  • 徒然想 連載325 (写真1)

 今月は、譬(たと)えば、綸釣(つり)のとき、魚強く縄(いと)弱ければ、争いて牽(ひ)くべからず。担だ鉤餌(えさ)を口に入れしめて、其の遠近(おんごん)に随い、沈浮(ちんぷ)に任縦(まか)せて、久しく収穫せざるがごとしです。

 出典は、中国、隋、天台智顗(てんだいちぎ)説『魔訶止観(まかしかん)』。

 意は、釣りをするとき、魚が強く牽く時は争って糸を引いてはいけない。餌を口に入れさせたままにして、魚が泳ぐのに合わせて、自由にさせながらゆっくりと捕獲するにかぎる、ということです。

 この文言は、仏が一般の人々の救化するときに心がける対機説法(たいきせっぽう)の神髄を譬えたものです。相手の様子をしっかり見て、時と場所と状況を考えて、相手に合った対応でなければならない、と諭しています。

 諺に「急いては事を仕損じる」とありますが、仕事でも、仕上げの段階に入った時こそ、全体を見直し、最後まで気を抜かずに、尚一層の注意深さと集中力を持つことが大切です。

桃蹊庵主 合掌

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

大和 コラムの新着記事

大和 コラムの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS