民間の建物では市内唯一の国登録有形文化財である上町教会が老朽化に伴い、1931年の建築以来初の大規模改修工事を5月から始める。
上町教会は米国人宣教師で建築家のウィリアム・ヴォーリズの弟子、横田末吉氏が設計した建物。ゴシック様式で外壁はイギリス下見板張り、尖塔アーチ形の上げ下げ窓など、現在も建築当時の姿を残している。1階部分のスペースは付属の「めぐみ幼稚園」の保育の場としても長年利用されてきた。
今回は礼拝堂と隣接し、牧師が寝泊まりする牧師館部分が改修対象。木造のため外壁の塗装が剥げ落ち、シロアリによって木材が朽ちてしまうなどの被害も年々広がっている。これまでは部分的な補修で凌いできたが、長年の懸案事項として市や県、国へ工事の申請を続けてきた。
改修では、現在は金属製になっている牧師館玄関も建造当初の白い木製へ復元。宮澤恵樹牧師は「80年以上耐え抜いたこの建物の面影を残しながら、さらに80年以上残せるような建物にすることが目標」と話した。
歴史に触れる
工事を前に市民団体「うわまち教会建物応援団」が3月18日(日)、建物見学会を開く。参加希望者は午後1時に横須賀中央駅前Yデッキへ集合し、歩いて教会へ。礼拝堂で約1世紀前に作られた足踏みオルガンの演奏を鑑賞する。専門家や牧師による建物の解説もある。参加無料だが、有志を対象に教会が負担している工事費や今後の建物維持などのための献金も受け付ける。
見学会に関する問い合わせは同団の富澤代表【携帯電話】090・4016・2265
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