横須賀・三浦 人物風土記
公開日:2021.05.14
新理事長として学校法人関東学院を率いる
規矩 大義(ひろよし)さん
吉井町在住 57歳
地域に溶け込み「攻める」
○…大学11学部と小学校、中高それぞれ2校、こども園2園を束ねる学校法人の理事長に就任した。大学の学長を7年務め、50代での大役。「各校の伝統やカラーを守りながら、今後10年20年の学院としての大きな方向性を指し示していきたい。攻める”プレイヤー型”の理事長に」と朗らかな笑顔を見せる。
○…人柄を表すような柔らかな関西弁、生まれは兵庫県川西市。九州の大学に進学し、地盤工学を学んだ。液状化など防災につながる分野。「大学時代は遊びも満喫、本腰を入れたのは大学院で。恩師との出会いで研究畑を歩くことを決めた」。横浜国大工学部の助手になり「一大決心」して上京。企業在職中に久里浜にある国交省の国土技術政策総合研究所に派遣されたことを機に、横須賀に居を構えた。「谷戸や崖が多く自然とギリギリの共存をしている」。地盤防災の専門家としても興味深い街だ。
○…「横須賀はオープンマインドで受け入れの懐が大きい。ポジティブな空気を持っている」。追浜では空き家の活用など、学生が街と積極的に関わっている。大学として行政の各部署と専門分野でつながることも多く、市や議会のほか、企業と包括協定を結ぶなど連携を強めている。これに加えたいのが、高校と市内の大学との「斜め」の交流。こうした多方面での関わりは「仕事以上の収穫も多い。月曜の朝も、学校へ行くのが楽しみで」と話す。
○…大学の防災・減災・復興学研究所の所長を務め、多忙な中、今も教鞭を執る。2023年には関内に新キャンパスを開設予定で、シンボリックな拠点に注目が集まるが、「成果が問われるのはその先」。社会が大きく変容する今、新しい時代の学校像を切り開いていく。
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