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公開日:2026.07.10

SFC生伊藤璃乃さん 国際的アプリ開発コン入賞 米アップル幹部にプレゼン

  • 指導に当たった杉山さん(左)と伊藤さん

    指導に当たった杉山さん(左)と伊藤さん

  • 目入れを疑似体験できるアプリ(本人提供)

    目入れを疑似体験できるアプリ(本人提供)

  • 国際アプリ開発コンで栄誉 (写真3)

  • 国際アプリ開発コンで栄誉 (写真4)

 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)に通う伊藤璃乃さん(18)=人物風土記で紹介=が、米アップル社が主催するアプリ開発コンテストに参加し、世界で50人の優秀受賞者に輝いた。先月上旬には同社の招待を受け、現地へ渡航。直接プレゼンテーションを行う9人に選出され、日本人として唯一、自身が開発した「だるま」をモチーフにしたアプリを同社前CEOのティム・クック氏らに紹介した。

 伊藤さんが参加したのは、全世界の学生を対象に次世代のアプリ開発者を発掘する「Swift Student Challenge」。挑戦のきっかけは、通っているプログラミング教室のメンター(指導者)であり、今春からは同じ大学の先輩・後輩という間柄でもある杉山丈太郎さん(22)の勧めだった。

 杉山さん自身も過去に同コンテストで2度の受賞歴を持つ。かつて「アップルに認められた高校生」として注目された成功体験が現在の糧になっており、教え子にも同じように人生を切り拓いてほしいとの思いで指導にあたってきたという。伊藤さんについて、杉山さんは「自分なりに開発したいアイデアの軸と、こだわりながらこつこつとコードを書き上げられる真面目さを併せ持っている」と太鼓判を押す。

だるまで目標達成

 伊藤さんが開発したのは、「Color the Goal Daruma」と題した目標達成支援アプリ。大学受験の際、合格祈願に訪れた神社で初めてだるまの目入れを体験し、その文化に興味を持ったことから着想を得た。目標設定から達成までの過程を、日本の伝統文化である「だるま」を通じて体験できる。

 苦心したのは、日本文化に馴染みのない外国人ユーザーへいかに分かりやすく伝えるかという点で、だるまをより身近に感じてもらうための仕掛けを取り入れた。AR技術を活用し、画面上にだるまを立体的に表示。ユーザーが本物を持っているかのように願い事を書き込んだり、目入れを疑似体験したりできる仕組みを構築した。

 デザイン面にもこだわりが光る。アプリを起動して最初に現れる画面には、伊藤さん自身が実際に足を運んだ「だるま発祥の地」である群馬県高崎市で知った、さまざまな色のだるまを表示。デザインも和風で統一するなど工夫を凝らした。

夢に誇りを

 日本との時差があるため、結果の通知がいつ届くか分からず、発表日は夜通し眠れぬ時間を過ごしたという伊藤さん。明け方4時ごろにウェブページを見ると、350人の受賞者の中からさらに卓越した50作品の制作者「Distinguished Winner」に選出されていた。

 現地では、緊張しながらも「色々な人が夢に誇りを持って、夢を抱くことに積極的になれる世界を目指したい」と自身の熱い思いを伝えた。クックCEOからは「いい夢だ、がんばって」と温かい激励を受けたという。

 第一線で活躍する同社の開発者や各国から集まった他の受賞者との交流も刺激になったと話す伊藤さん。「将来については模索中だけれど、多くの人と関わる仕事ができたら」と前を向いた。

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