横須賀市と大型会議施設「パシフィコ横浜」(横浜市西区)を運営する(株)横浜国際平和会議場は1月25日、観光やMICE(マイス)を推進し、地域振興をめざす包括連携協定を締結した。同社は会議参加者を対象とした猿島や観音崎を海路で巡るツアーを企画している。
MICEとは国際会議や企業等が行う展示会、それに伴う研修旅行等を指す。国内外の参加者や関係者が地域に訪れるため、ホテルやイベント会社等による質の高いサービスが求められている。高単価で大勢の客を誘致できる点が一般的な観光とは異なり、地域に大きな経済効果をもたらすとされている。同社は昨年伊勢原市や横浜市内の商店街とも同様の協定を結んでいる。
連携の具体的な内容について、同社は横浜と横須賀を移動しながら観光拠点を巡る2種類のツアーを発表。会議期間中の空き時間を利用して個別に申し込むオプショナルツアーは猿島や観音崎など横須賀の観光地と、同会場に近接した桟橋を海路でつなぐ。会議主催者の要望で目的地や交通手段等を自由に決められるインセンティブツアーは参加者のニーズに合わせた行程を組むことが可能だ。現段階では猿島の無人島レストランや、横須賀美術館のナイトミュージアムなどのプランが検討されている。いずれも市内の観光資源を生かした行程で、利用者・主催者にとっての同会場の高付加価値化がねらいだ。
魅力を世界に発信
同社の林琢己(たくみ)社長は「Web等を利用した様々な会議のあり方があるが、リアルな場でしか得られない体験を提供して多くの企業や団体に選ばれる会場を目指したい」と今回の協定締結の意図を説明。上地克明市長は「インバウンド需要を受け止めることで『世界の中の横須賀』をアピールし、地域経済を活性化させたい」と期待を込めた。
同社は航路運行事業者について、猿島航路や「YOKOSUKA軍港めぐり」を手掛ける(株)トライアングルに委託する予定。現在両社の間で使用船舶や航路、着岸地などを調整しているという。インセンティブツアーは2月から、オプショナルツアーは今春の大型連休から開始する見通し。
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