横須賀・三浦 教育
公開日:2026.03.06
作戦決行「スカジャン」で街を彩れ
諏訪小6年生の横須賀活性化策
横須賀市立諏訪小学校の6年生78人が、総合的学習の一環として、横須賀発祥のファッション文化である「スカジャン」を通して街を彩るプロジェクトに取り組んだ。1年間の学びの集大成として、横須賀中央エリアで民間事業者が展開しているデジタルサイネージ(電子看板)に、児童らがデザインしたスカジャンと活動内容を紹介するPR映像を配信している。
AI技術で着せ替え
プロジェクトのテーマは「アートの力で横須賀の街を元気に──」。
児童らは、アートが持つ「人の心を元気にし、勇気づける心理的作用」に着目。授業で横須賀市の人口が減少を続けていることも学び、地域の活力を取り戻す手立ての一つとして、スカジャンのデザインという身近なアートを題材に選んだ。
最初に取り組んだのは、スカジャンのルーツを探ること。第二次世界大戦後、横須賀に駐留した米軍兵士たちが、自分のジャケットに日本らしい刺繍として、龍・虎・鷹などを職人にオーダーしたのが始まりであることをドブ板通りで「スカジャン絵師」として活動する横地広海知さんから聞き取った。デザイン画の作成についてもアドバイスを受け、定番の図柄だけでなく「自分が大切にしたいもの」が自由に刺繍されている歴史も学び、創作の参考にした。
児童らはグループに分かれてデザインを考案。「『海軍カレー』『ネイビーバーガー』は着用するだけでPR効果がある」「猿島を多くの人に知ってもらいたい」「黒船ペリーの知名度を利用して横須賀をアピール」など、それぞれの意図を込めた40以上のデザイン案が立ち上がった。
これらをポスター形式にまとめて街へ繰り出し、市役所前公園や三笠ビル商店街などに掲出。掲載場所の開拓や許可の交渉も児童らが行った。
そうした活動の中で、普段目にしているデジタルサイネージにも関心を向け、運営事業者の「ローカルビジョン」に取り組みの主旨を説明。協力を求めたところ、スカジャンのデザイン画を画像生成AIで解析する提案を受け、最新技術による「AI着せ替え」へと繋がった。
児童らのデザイン画は、AIによって刺繍の光沢や生地のシワまで再現され、本人の写真と合成。「本当にスカジャンを着用しているかのような映像」が生成され、サイネージで配信されることになった。
「自分たちの活動がより多くの人の目に触れることになった。訪れた人が『横須賀って面白い』と思ってくれたら大成功」と満足げな表情を浮かべる児童ら。PR映像は中央エリアを中心に、市内にあるデジタルサイネージ10カ所で3月末まで配信されている。
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