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公開日:2026.04.24
湘南アフタケア協会 重度障害者支援に新拠点 横須賀市吉倉に27年春完成
横須賀市吉倉町で70年以上にわたり身体障害者支援を続けてきた社会福祉法人「湘南アフタケア協会」が、運営する入所施設の大規模な建て替え事業に着手した。高齢化が進む肢体不自由者やすでに入所している重度障害者の「安全な受け皿」を確保する狙い。2027年3月の竣工を予定している。
施設のある場所は、海上自衛隊横須賀基地を望む、かつて軍の要衝であった広大な敷地の一角。戦後すぐの頃は、国民病として恐れられた結核患者を収容する施設として機能してきた。結核が克服され役割を終えた後、敷地が同法人に引き継がれ、障害者支援施設に姿を変えた。現在は、救護施設を前身とする神奈川後保護施設「悠悠」と、より手厚いケアを必要とする人のための「花桃」の2施設を運営している。しかし、昭和の基準で建てられた既存棟は、大型車椅子や介護ベッドへの対応など、現代の重度障害者支援においてハード面の限界を迎えていた。
今回のプロジェクトでは、約10億円を投じて2施設の機能を統合・刷新した新施設を建設する。建物は鉄筋コンクリート造地上3階建て。敷地面積1万751平方メートル、延床面積約1901平方メートル。エレベーターをはじめとする全館のバリアフリー化を徹底し、24時間体制の生活介護をより円滑に行える環境を整える。
昨今の福祉政策では「地域移行」が推奨されているが、急峻な坂道が多い横須賀市の地理的要因や、家族の高齢化による介護困難事例の増加など、地域生活への移行が困難なケースは少なくない。同協会の逸見道郎理事長は、「地域移行の流れは理解しているが、そこから漏れてしまう重度障害者など行き場を失う人が存在する。人権を確保し、安心できる生活の場を提供することが、我々の法人の使命だ」と話している。
今回の建て替えは、国と横須賀市からの補助金採択を受けて実現した。同法人では、上地克明市長が掲げる「誰も一人にさせない」という福祉の理想を民間の力で具現化させる考えだ。現在は建築資材の高騰など厳しい社会情勢にあるが、着々と工事が進められている。
新施設が完成すれば、横須賀市内外で支援を待つ重度障害者の受け皿となり、地域福祉を底上げする拠点としての機能が大きく強化される。
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