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公開日:2026.06.12
児童虐待相談件数 横須賀市で過去最多 背景に「夫婦げんか」
横須賀市児童相談所はこのほど、令和7年度の児童虐待相談受付件数を発表した。集計の結果、前年度比98件増の997件で過去最多を記録。報道等の影響で児童虐待に対する意識の高まりが背景にあるとみられており、種別では暴言などで子どもの心を傷つける「心理的虐待」が全体の約65%を占めた。
背景に「夫婦げんか」
横須賀市が運営する児童相談所は、2006年に中核市として全国に先駆けて開設された専門機関。児童福祉法に基づいて都道府県や政令指定都市に設置が義務付けられているが、市民生活と距離が近い市が運営することで、児童虐待に関する問題にスピーディーに取り組める体制が整備されている。
今回の件数増加は、三浦市を管轄する鎌倉三浦地域児童相談所を含む県内6カ所の児童相談所でも同様の傾向にある。ただ、虐待そのものが増加しているわけではなく、市民の意識向上によって「周囲の異常に気づいたら警察や相談所へ通報する」という行動が社会に根付いてきたことが要因とみられる。
増える心理的虐待
相談種別で、身体的虐待やネグレクトが減少するなか、年々増加しているのが「心理的虐待」。言葉による脅しや拒絶、兄弟間の差別的扱いといった行為がこれにあたるが、相談件数で特に多いのが児童の面前で行われる夫婦げんかだ。家庭内トラブルによる警察への通報時、駆け付けた警察がその場に子どもがいることを確認すると、心理的虐待にあたるとして児童相談所へ連絡するケースが多いという。
直接的な身体的暴行ではないが、「夫婦げんかを見聞きすると、自己肯定感が下がったり、大きな音が苦手になったりするなど、心身の発達に悪影響を及ぼす」と市児童相談所副所長の深井朋子さんは警鐘を鳴らす。
長時間の叱責も虐待
2019年に児童福祉法等の改正法が成立したことで、暴力や暴言、長時間にわたる叱責など、児童へのあらゆる体罰が禁じられている。一方、保護者がストレスを抱え込むことで虐待へ発展するリスクはどの家庭にも潜んでおり、市は警察や学校などとの連携を深め、早期発見に取り組んでいる。
深井さんは「子どもや家庭を幸せにしたいという願いは皆同じはずだが、時代が変わっても、子育ての大変さは変わらない」とし、「一人で悩まず、行政の子育てサポートを上手く活用してほしい」と話している。
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