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公開日:2026.07.31
関東化成工業 猛暑に商機、市場開拓 ニッチな場所クーラー設置
自動車の外装部品の製造を手掛ける関東化成工業(株)(本社=横須賀市池田町)が、猛暑対策ビジネスに参入している。気候変動に伴う酷暑を背景に、ゴルフ場のカートや建設現場の仮設トイレにクーラーを設置することで熱中症対策や労務環境の改善を後押しする。ニッチな需要を取り込むことで、本業に次ぐ経営の「第二の柱」へと育てていく考えだ。
同社は長年、トヨタ車などのエンブレム製造を主軸としてきたが、事業の多角化を目指し、4年前にクーラー事業部を新設した。役員のアイデアをきっかけにゴルフカート用の後付けクーラーの開発に着手。本業からの技術転用は「全くない」状態からスタートした。
キャンピングカー用の冷却技術を応用したもので、既存のカートの屋根を専用のバッテリー付きクーラーの屋根へ丸ごと交換するビジネスモデルを確立。1台あたり150万円と高額ながら、これまでに全国約80ケ所のゴルフ場へ累計1400台を導入している。カートメーカーが手を付けていない「市場の隙間」を突いたことがヒットに繋がった。事業部を指揮する山田哲也取締役は「真夏の”ゴルフ離れ”対策としてニーズを実感している。伸ばせる余地がまだまだありそう」と確かな手応えを口にした。
商品の横展開も進めている。今年から本格的な売り出しを開始したのが、建設現場の仮設トイレ用クーラー。夏の仮設トイレ内は深刻な酷暑となるが、特殊な二重構造の壁に阻まれ冷気を通しにくい課題があった。同社はこれを克服するために吹き出し口を7つ設けるなどの技術を開発し、特許出願を済ませた。このほかに厚生労働省による熱中症対策の義務化を追い風に、フォークリフト用クーラーの市場開拓にも着手。車体の形状が多種多様で汎用化が難しいという障壁はあるものの、作業員の労務環境改善を迫られる製造・物流現場からの需要に期待する。
屋外で行うスポーツ大会やイベント会場などに持ち出せる簡易設置型クーラーのテストも行っている。先ごろ野比海岸で開かれたSUP体験教室では、炎天下のクールダウンに用いられ、利用者から好評を得た。スポットで使用できるレンタルシステムの導入なども視野に入れる。
現状でクーラー事業が全体の売上に占める割合は数%に留まるが、「各社が参入する急成長市場。手探りの部分もあるが、将来的には売上の2〜3割にまで拡大させたい」と山田取締役は意気込んでいる。
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