連載21 世界一の素敵親子をめざして 文・家庭教育支援チーム「はっぴー子育て応援団」
今秋は、一気に気温が下がる日が多いせいか季節の進み方が早く、暑かったマスクも暖かさを感じるようになりました。コロナウイルスとの共存生活に慣れてきた気がしますが、欧州では第2波襲来という現実があり、気が抜けない日々はまだ続きそうですね。
さて最近、「肯定的(前向き)な表現」が推奨されていますが、意識したことはありますか?肯定的な表現とは、「〜しない」ではなく「〜しましょう」と伝えることです。日常生活の中には「〜しない」表現が、とても多いことに驚きます。避難訓練に使われるキーワードも「押さない、かけださない、しゃべらない、戻らない、近寄らない」略して「おかしもち」。覚えやすいですが「走らない→歩きましょう/ケンカしない→仲良くしましょう」というように避難時にどう行動すべきかを肯定的な言葉を用いることが大切ではないでしょうか。
前向きな表現での言葉かけは、気持ちを前向きにし、子どもの困った行動を抑止するメリットがあります。スーパーで走っている子どもに何度も「走らない!」と注意する光景を見かけますが、「歩きなさい!」と声をかけた方が伝わります。日常の中の「〜ない」の言葉の積み重ねは、子ども自身が否定的な捉え方をしがちです。
「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから」――マザーテレサの名言です。思考と言葉は、運命にもつながる大切なことなのだと考えさせられます。
私は、前向き子育てセミナーを通してたくさんの人々と出会います。共通して言えるのは、「自分の良さをわからず自信がないこと」です。肯定的な言葉かけを心掛け、思考や習慣を変え、自信を持って楽しい人生を歩む姿を見せることこそが、子どもたちに最高のお手本になるのではないでしょうか。 (つづく)
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