藤沢 社会
公開日:2024.02.23
「住みよいまち」体現を
デスク・レポート
▼任期満了に伴う藤沢市長選が18日に投開票され、現職の鈴木恒夫氏が4選を果たした。現市政3期12年の是非が最大の争点だったが、市民は「続投」を選択した。鈴木氏は、選挙戦で繰り返し「暮らしやすい藤沢を作る」と訴えた。物価高や先行きの見通せない閉塞感で市民生活が苦しい折である。具現化を進めてほしい。
▼保守分裂の状況下、鈴木氏が前回と同等の得票数を獲得した背景には党派を超えた支持で強固な組織力を築き上げたことがあげられる。市議時代から含めて「選挙では負け知らず」の強さを改めて見せつけた。対抗馬の2氏は多選批判を展開したが、弊害や不利益に関する具体的な言及はなく、広がりを欠いた。一方、投票率は過去2回の市長選で3割を下回る低調ぶりだったとは言え、前回比で5ポイント以上回復したのは市民の政治参加への意識が上向いた証左と言えよう。
▼藤沢市は人口減少社会にあってファミリー層を中心に人口増が続く。財政状況が比較的良好な「不交付団体」を維持しており、新たなまちづくりも進む。だが、将来に目を向ければ人口は2035年にピークを迎える見通しだ。社会保障費などに充てる扶助費は年々増え続け、公共施設の更新期も一斉に迎えており財政の硬直化が進む。鈴木氏が掲げる「湘南の元気都市」であり続けるためには将来的な課題を見据え、持続可能な発展につなげるためのグランドデザインが欠かせまい。
▼交通の要衝である藤沢駅周辺の再整備事業や設置が決まった村岡新駅(仮称)周辺では医療・健康分野でのまちづくり構想が進む。西北部では健康と文化の森の土地区画整理が進んでおり、相鉄いずみ野線延伸による新駅設置は地元の悲願だ。時代の過渡期にあって、今後の4年間は次代に「暮らしやすいまち」を引き継げるかの試金石でもある。少子化や超高齢化といった社会課題は間もなく直面する。12年市政を運営してきた手腕を発揮し、新時代への扉を開いてもらいたい。
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