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公開日:2026.11.06

江の島弁財天が世界へ  特別展図録の英訳本完成

  • 完成したばかりの英訳本を手にする式典の出席者(江島神社提供)

    完成したばかりの英訳本を手にする式典の出席者(江島神社提供)

 インド発祥の神「サラスヴァティー」にルーツを持つ弁財天の歴史を世界へ発信する英訳本が先ごろ、完成した。基となったのは、2021年に西富の遊行寺宝物館で開かれた特別展「江の島」の図録。先月19日、駐日インド大使館で完成披露式典が開かれた。日本固有の発展を遂げた信仰文化がインド関係者協力の下、国際的な学術資料として扱われた。

 先の図録には、五つの頭を持つ龍と天女による江の島創造の物語や役行者、泰澄、弘法大師などの高僧によって建立される江島神社の成立過程が描かれた藤沢市指定重要文化財「江嶋縁起絵巻」などの記載があった。

 これに着目したのが、駐日インド大使館と国際文化研究センター(ICCS)の関係者だった。「サラスヴァティーが江の島でどのように信仰されてきたか、を国際的に発信し、学術の発展に役立てたい」と江島神社の神職らに英訳化の打診があり、プロジェクトは進められていった。翻訳はデリー大学のランジャナ・ムコパティヤーヤ教授が担当した。

 駐日インド大使館主催の式典には、ナグマ・モハメド・マリック駐日インド大使や、ICCSのアーシシュ・ヴァーベ博士らインド側の要人が出席。日本側からは、同神社の相原圀彦宮司をはじめ、遊行寺宝物館の遠山元浩館長や島内、藤沢市観光協会の関係者約30人が参列した。

 会場では、弁財天の象徴でもある琵琶の演奏も披露され(奏者・須田誠舟氏)、厳かな音色が式典に華を添え、両国の関係者が文化的な絆を確かめ合った。

 英訳本の完成に相原宮司は「本書は言語の置き換えだけではなく、古来から息づく江の島での弁財天信仰の根源や日本の精神文化を国際的な文脈により理解を深めてもらい、日本に対する新たな対話や関心を生むことを期待している。願わくは日本とインド、さらには世界との架け橋となれば幸い」とコメントした。

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