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藤沢 文化

公開日:2026.10.30

藤沢在住 石田圭伸さん 走るリビングで気ままな冒険 キャンピングカーの魅力とは

  • 「キャンピングカーは男のロマン」といい、秘密基地のような車内でくつろぐ石田さん

    「キャンピングカーは男のロマン」といい、秘密基地のような車内でくつろぐ石田さん

  • 富士山を前に車体の上に立つ息子(石田さん提供)

    富士山を前に車体の上に立つ息子(石田さん提供)

 「どこまでもリビングが延長していく感覚。扉を開けたら目の前に美しい湖が広がっている。そんな日常を味わえるのが魅力」――。藤沢に住む石田圭伸さん(54)は、10年以上前から家族とともに全国を巡ってきた熟練のキャンピングカーオーナーだ。「家族・旅・趣味・食。全部つまった第2の家。思い出製造車」という、その魅力に迫った。

 ソフトウェア開発会社の代表を務める石田さんは現在、妻と高校2年の娘、小学6年の息子と暮らす。子どもが幼稚園に通っていたある時、公園の前にキャンピングカーが停まっていた。興味津々に車内をのぞき込むと、「好きなんですね」と保護者の一人が出てきた。以来、一緒にキャンプに出かけては、交流を深めていった。しばらくすると、オーナーの保護者が車を手放すという。「ならば」と石田さんが譲り受けることに。

もう手放せない

 2018年に大きな車種に乗り換えた。「私にとって人生初の新車だった」と石田さん。キャンピングカーに惹かれる理由は「自由度」にあった。ホテル予約や綿密なスケジュールに縛られず、目的地だけを大まかに決めて出発するのが石田流。「疲れたらサービスエリアに寄って、ベッドに横たわって仮眠。夕暮れ時にはスーパーへ立ち寄り、新鮮な食材を買い込んで車内で味わう。そんな気ままさは一度味わうと手放せない」

 これまで四国や九州、東北道を北上して北海道など、日本各地を走破してきた。時には旅先で線状降水帯などの悪天候に見舞われたこともあったが、天候を先回りして行き先を柔軟に変えられるのもキャンピングカーならではの強み。旅のペースを自身でコントロールしている。

動く秘密基地

 石田さんにとって「もう一つの部屋」であり、「動く秘密基地」でもある。「景色の良いところに車を停めてテレワークに集中できるし、自宅の駐車場で子どもの友だちを呼んでお泊まり会を開くことも。いざという時の避難所としても頼もしい」

 車内には冷蔵庫やシンク、トイレも備わり、生活空間としての居住性は高い。日常と非日常がシームレスに交差する使い勝手の良さも魅力だ。

 電気工事士の資格を有する石田さんはDIYも満喫。ソーラーパネルやエアコン、リチウムイオンバッテリーなどを自ら整え、夏でも冬でも快適に過ごせる居場所に育て上げてきた。「試行錯誤しながら手を加える時間は、まるで大人のプラモデル作りのよう」とにこり。

 道中、すれ違うオーナー同士で手を振り合う温かな文化も魅力の一つ。「子どもが成長した今でも、この車での旅なら喜んでついてきてくれる。『運転できるようになったら譲ってほしい』と娘から狙われているほど。将来は夏の北海道や冬の沖縄に数カ月滞在し、気ままに暮らすような旅をしてみたい」

 移動や宿の枠を超え、人生の楽しみや家族の絆が無限に広がるキャンピングカー。こだわりがつまった一台は、新たな感動を求めて走り続けていく。

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