県監査委員は12月4日、鎌倉市選出の県議会議員、中村省司氏(70)が、政務活動費から費用を支払ったとするホームページ開設と維持管理に関する領収書について「事実とは認められない」とする監査結果を発表した。
これは市内在住の男性による住民監査請求を受けたもの。男性は中村氏が政務活動費を充当したホームページの開設と維持管理、「県政レポート」の印刷に「実体がない」と指摘し、県が費用の返還を請求するよう求めていた。
監査委が関係者に調査したところ、ホームページの開設・維持管理については、中村氏の事務所の元職員が「経費は支払わず、領収書は自分が作成した」と説明。委託先とされた会社の社長も「費用は受け取っておらず領収書も作成していない」とした。
また県政レポートについて元職員は「印刷会社に現金で持参した」とするものの、同社社長が会社の売り上げとして計上せずに個人の収入としたと説明。そのため事実を客観的に判断できる資料が得られず、「支出の有無について判断するに至らなかった」とした。
その結果、「少なくともホームページの開設・維持管理費用49万5千円が支出の対象外」としたが、昨年度の自民党会派の政務活動費の収支が実質的な赤字となっていることから、「県に対する返還額は発生しない」と請求は棄却した。
一連の問題を受けて中村氏は12月2日、自民党を離党、県議会での同党会派も離団し、1人会派「神奈川絆の会」を結成した。中村氏は現在9期目。
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