鎌倉のとっておき 〈第182回〉 ありがとう宝戒寺
私の鎌倉のとっておき、それは宝戒寺さんです。なぜなら、宝戒寺さんにお参りして、待ち望んでいた子宝に恵まれた忘れられない場所だからです。
鎌倉の子宝のご利益がある場所と言えば、多くの方は大巧寺さんを思い浮かべられると思います。私も鎌倉検定の勉強をするまでは、宝戒寺さんと言えばシロハギ、最近では鎌倉殿の13人の北条義時の屋敷跡のイメージでした。しかし、勉強を通して、ご本尊は子育経読地蔵大菩薩様という、子育てに功徳のあるお地蔵様であり、脇には大聖歓喜天様という夫婦和合・子宝に功徳がある仏像も祀られていることがわかりました。
これを鎌倉検定の勉強をして知ったのも何かの縁、子宝祈願するなら宝戒寺さんではないか、そう思うと呼ばれているような気がして自然と足が向きました。ある晩秋の朝のことです。その日はあたたかい鎌倉日よりで、ゆっくりとお参りしました。ここは北条氏鎮魂の"慰霊"の地でなく、子宝という"誕生"の地なのだと思うと、印象ががらりと変わったことをよく覚えています。すると、不思議なことにその翌週に新たな生命ができたことを知り、本当に驚きました。そして、娘が無事に誕生し、元気に育っています。きっとこれは鎌倉検定の縁と、宝戒寺さんに恵んでいただいたご利益だと思っています。
いつか大きくなった娘と訪れ、このことを聞かせたいと思っています。
谷村 健
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