茅ヶ崎・寒川 教育
公開日:2026.07.17
アートと遊びで交流機会を NPO法人が「生きる力」育む活動
アートと遊びを通じて子どもたちに多様な「学び」と交流の機会を届けようと取り組んでいるのが、茅ヶ崎市を中心に活動するNPO法人ASOVIVARTだ。
同団体は主に、小学校に出向いて授業などを行う出張アートイベント事業、絵画や工作に取り組むワークショップ事業、本当に生きているような海洋生物ロボットを使って海などの自然を体感してもらうビオロボット事業、そして、子どもの居場所づくりを目的としたことばの森事業の4つを柱に活動している。
とりわけ、ことばの森事業の対象は小学生がメイン。活動は毎週木曜の午後2時30分から5時までで、協力金として200円を受けている。毎回10人程度が利用し、利用者同士で遊んだり、勉強したりして自由に過ごしている。スタッフは子どもたちの悩みや保護者のさまざまな相談に応じ、必要があれば地域の支援や居場所づくりにつないでいる。
代表の吉田裕美子さんは小学生の頃、体が弱く、病院の院内学級に通っていた経験がある。「学校に行けず、友達にも会えない、孤独を感じていた」と振り返る。そうした中、コロナ禍で実際に会って遊ぶことの大切さや五感を通した遊びの必要性を感じたことから子育てサロンを立ち上げ、子どもたちの遊び場づくりに奮闘。多様な子どもたちが通い、楽しそうな様子を見るたび、共に遊ぶ機会を通じて多様な形での「学び」を実現する必要があると考え、2024年に同団体を設立した。
活動に当たっては、五感を使った遊びや学びを念頭に置く。触れたり、においをかいだり、音が鳴ったり、そういう感覚を磨くことで子どもたちの創造力や視野を広げられると考えるからだ。「私たちの活動やイベントを通じ、子どもたちには自分で生きる力を身に付けてほしい。そして、未来に興味を持って、自ら行動してくれたらうれしい」と吉田さん。多様な価値観が共存する社会を目指し、子どもたちと向き合い続ける。
11月にイベント
11月3日(火・祝)に、茅ヶ崎市などの後援で海をテーマにしたインクルーシブアートイベントを予定している。
4月開催のプレイベントには延べ1000人以上が来場した。年齢や国籍、障害のある・なしにかかわらず、多様な子どもたちがアートを通して共に遊び、日常の中で共生社会について考えるきっかけとなることを目指している。
イベントは、準備・イベント当日・展示の3部構成。事前に学校や施設で出張アート授業を行い、巨大な海の生き物のはりこ(ビオクラフト)を制作する。当日は参加者がその作品に自由に色を重ね、一つの大きなアート作品を完成させ、展示へとつなげる。
吉田さんは「参加型の『コミュニケーションアートプロジェクト』として、どうしたら皆さんに楽しんでもらえるかスタッフと日夜考えています」と笑顔を見せる。
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