寒川版 掲載号:2019年9月6日号 エリアトップへ

ベルリンから寒川町に移住した画家 熊野 海さん 岡田在住 36歳

掲載号:2019年9月6日号

  • LINE
  • hatena

覚悟決め 選んだ絵筆

 ○…住宅街の一角、元々店舗だったという扉を開くと、絵の具の香りが漂った。壁には畳のようなサイズのキャンバスが並ぶアトリエ。ここで大作が生まれている事を知る人は少ないだろう。気鋭の若手が見つめているのは、現代の不穏な空気。日常のささやかな幸せとともに、爆発や崩壊、忘却や不安感を溶かすように描く。いや、キャンバスの向こうから浸み出すようにも。

 ○…福井県鯖江市生まれ。陶芸家の父の影響を受け、少年時代から土をこね、ゴジラを作って窯で焼いていた。陶芸の世界では心をこめて形作ったものが焼く最中に割れてしまったり、他の作品の爆発に巻き込まれる理不尽さもあった。東京藝術大学でも陶芸を専攻していたが、卒業後に画家への転身を決めた。絵には陶芸のような「用の美」はない。「いいねと言われなければゴミでしかないんです」。より純粋な美術を求めて親とぶつかり、家業を捨てる覚悟で絵筆を握ったものの、キャンバスを前に描けなかった。故郷を離れ、ひきこもりも経験した。若手の登竜門とも言われる展覧会の締切を知り、何とか仕上げた1枚が入選。これを期に岡本太郎現代芸術賞展などで評価されるようになった。

 ○…助成金を受けて在外研修員としてドイツに滞在し、その刺激は今も画風を変容させている。芸術真っ盛りのベルリンから寒川に移ったのが2年半ほど前。たまたま作品が入る天井の高い物件に出会えたというのが理由だ。きりりと結んだ口を緩め「元々人ごみが苦手なので丁度いい。都内へも行きやすい」。描き疲れたら清々しい空気を求めて寒川神社へ。ご近所からの野菜やおかずのお裾分けに感動しつつ、画家はもうすぐパパになる。寒川での子育てはどんな刺激になるだろうか。

寒川版の人物風土記最新6

高橋 克実さん

気象予報士・防災士として「風水害から命を守る」と題して講演した

高橋 克実さん

宮山在住 30歳

2月7日号

清田光男さん

寒川神社商工奉賛会で会長を務める

清田光男さん

一之宮在住 80歳

1月24日号

佐藤 正憲さん

寒川青年会議所の新理事長となる

佐藤 正憲さん

小谷在住 39歳

1月10日号

後藤 進さん

寒川獅子舞の会で会長を務める

後藤 進さん

岡田在住 82歳

12月13日号

土屋 トミ子さん

創立60周年を迎えた「野ばら文化会」の会長を務める

土屋 トミ子さん

倉見在住 73歳

11月29日号

山本加代子さん

秋の防火活動に取り組む女性防火クラブの委員長を務める

山本加代子さん

一之宮在住 59歳

11月15日号

村田 洋介さん

「神奈川がんばる企業エース」に選ばれた(株)ムラタで社長を務める

村田 洋介さん

一之宮在住 45歳

11月1日号

あっとほーむデスク

  • 2月7日0:00更新

  • 12月13日0:00更新

  • 11月29日0:00更新

寒川版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

バックナンバー最新号:2020年2月21日号

お問い合わせ

外部リンク