「ワクワクする町」目指す

　○…「年間２００万人も訪れる寒川神社があるのに、参拝前後に寄れる場所が少ない」と感じていた。町の魅力を増やし、地域活性化の起爆剤にしようと、町内の商店や生産者、近郊のお店やキッチンカーを一堂に集めた「表参道マルシェ」を企画・運営している。

　○…昨秋、同社表参道で初開催したマルシェには約10店舗が参加した。会場に笑顔が溢れていたことに「手応えを感じた」と言い、今年２月には興全寺（宮山）の境内で第２回を実施。町外の出店者から「寒川町に出店してみたかった。企画してくれてありがとう」という言葉をもらい、「やって良かったな。こちらも胸が温かくなった」とほほ笑む。徐々にマルシェの規模は大きくなり、４月１日、２日に中央公園で開催される「さむかわ桜まつり」とコラボ。40を超える出店が予定されている。

　○…茅ヶ崎で生まれ育つ。学生時代はデザインやコピーライティングを専門に学び、都内の広告代理店で雑誌や新聞広告などに携わってきた。25歳で結婚し、長男が誕生した約24年前に寒川に家を構えた。年齢を重ねるにつれて芽生えたのが、「寒川のことをもっと紹介したい」という気持ち。町内に本社を持つ企業に転職したのをきっかけに、これまでのスキルを活かしフリーペーパーを創刊、地域に愛される紙面作りに邁進した。

　○…今年に入り脱サラ。表参道マルシェをはじめとするイベント企画やチラシ制作などを請け負う会社を創業した。「会社員時代には考えられないたくさんの出会いがあった」。縁がつながり、藤沢や茅ヶ崎でのイベントも企画・運営を任されるように。「寒川町を知っていただく機会にもなる。ワクワクする町を目指し、魅力アップに貢献できれば」