身近な法律のサポーター

　○…藤沢市と茅ヶ崎市、寒川町の２市１町の司法書士１００人以上が加盟する湘南支部の支部長に５月31日付けで就任した。同支部では、相続や不動産登記、遺言書作成、債務整理などの困りごとにアドバイスする無料相談会を定期的に開催。税理士や社会福祉士などの専門家とも連携し、７士業合同の相談会も行ってきた。「コロナの影響で休止していた支部活動と会員相互の交流を再び活発にしていきたい」と抱負を述べる。

　○…広島県で生まれ育ち、中学から大学まで京都で暮らした。柔らかな口調で「広島弁は話せないんです」。不動産関連業に携わる父を持ち、法律の知識を役立てたいと法学部で学んだ。卒業後は働きながら司法書士を目指し、29歳のときに資格を取得。東京と平塚で司法書士事務所に勤めた。「上司が幅広い業務の依頼を受けていたので、多忙だったが、さまざまな経験を積むことができた」と振り返る。債務整理の仕事には「人生の再スタートを切るお手伝い」と取り組んだ。

　○…遺言書作成のサポートや成年後見などの業務は、人の財産や老後の人生にも深く関わる。「重い責任を感じるし、依頼者に安心して感謝してもらえたときはうれしい」と仕事のやりがいを語る。藤沢のひなた司法書士事務所代表。家族とのドライブやガーデニングが息抜きの時間だ。

　○…「遺言書を準備したり、元気なうちから成年後見制度について知っておいたりすることで結論が違ってくる。市民の皆さんには気軽に司法書士に相談してほしい」と話す。そのためにも「まちの身近な法律家として、もっと頼られる存在にならなければ」と表情を引き締める。法改正や新法施行に伴う部員研修、支部活動のＰＲにも力を注いでいく。