次の人への「思いやり」

　○…税の啓発や、社会貢献活動を進める法人会会長に６月、就任した。会員数は３３００余りと県内最大だが、気負いなく自然体。柔らかな口調で「推されたことは大変ありがたいこと」と謙虚に述べる。活動の魅力は出会い。「地元に加え、広い地域での交流が楽しい」と笑う。

　○…会長として掲げたテーマは「思いやり」。その心は「すぐ後に控える人たちのためにどうすべきかを考え、行動すること」。「バーベキューをみんなで楽しむためにも後片づけは大切」と例を示し、「次の人が気持ちよく活動できる、そんな思いやる心をもった組織にしたい」と話す。具体的には会館の老朽化対策や、活動を活性化させる会則の見直しなどを挙げる。「会則を揃えてもらったらこんなに分厚い」と薄めの辞書くらいを示し苦笑い。その後、「今すぐとは言わないが副会長や皆さんと力を合わせて進めていきたい」と表情を引き締めた。

　○…東京、麻布生まれ。夫人との結婚を機に藤沢に。義父の後を継ぎ、水道関連の企業の社長を務める。中高大は写真部に所属し、今も愛用のカメラで撮影を続ける。そのほかにも苗木の栽培、花屋にいた経験からアレンジメントなど幅広い趣味を持つ。「娘の結婚式には、手作りブーケを贈った」と世の父親が羨む経験もある。

　○…貢献の人。若手経営者が集まる青年会議所（ＪＣ）や商工会議所青年部を経て地元の経営者として様々な社会貢献団体に所属。ＪＣ時代には、コミュニティーＦＭレディオ湘南の設立に奔走。放送第一声を務めた。地域では盆踊りの司会から音響までを一手に担う「なくてはならない存在」にも。「誰かにとって良かれと思う事を行動していきたい」。この一言が全てを物語る。