年齢別で競う「日本マスターズ水泳短水路大会」が4月15日と16日、千葉県国際総合水泳場で開かれ、遠藤在住の下野育朗さん(79)が、80歳―84歳区分の400m個人メドレーで7分9秒74の世界新記録を樹立した。これまでの世界記録を16秒32更新した。
下野さんは今年2月の大会で、200m個人メドレーの世界記録を更新したばかりで、2つ目の世界記録達成という快挙となった。
1人で4種目を泳ぐ個人メドレーは、勝者を「キングオブスイマー」と称えるほど難しい種目で知られる。
「一番体力が必要な最初のバタフライ100mをどう泳ぐかがポイントだった」と下野さん。本番では伸びのある泳ぎで体力を温存したまま次の種目へつなげ、最後までペースを落とさずに泳ぎ切った。
市民プールの星
下野さんが水泳を始めたのは、定年退職した61歳の時。「何か夢中になれるものを見つけたい」と、趣味で近所の秋葉台公園プールに通い始めたことがきっかけだった。
根が真面目な性格で、何事も始めたら突き詰めるタイプ。泳ぐだけでは飽き足らず、数年後に大会へ参加するようになった。
マスターズ大会へ出場するスイマーは、スイミングクラブに通いコーチに指導を受けるのが普通だが、下野さんは市民プールでひとりコツコツと努力を積み重ねてきた。
練習は週5、6日で1日2〜3000mを泳ぐ。毎回、50m8本を同じタイムで泳ぐインターバル泳を行うことで、自身の健康状態や調子を確認するという。泳ぎは独学だが、「練習から常にタイムを意識することが、試合結果に繋がる。年齢を重ねるごとに体力は落ちていくもの。それにどうあらがっていくか」。タイムは健康のバロメーターで、モチベーションの持続にもつながっている。
世界記録は短水路(25mプール)で更新したもの。下野さんは、夏に行われる長水路(50mプール)の大会でも記録を目指す。「今の調子なら狙える。50mプールで練習が必要」と意欲は尽きない。
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