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浦島伝説と神奈川宿巡る 古道を行く歴史散策

文化

掲載号:2015年10月22日号

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太郎父子の供養塔を眺める参加者ら
太郎父子の供養塔を眺める参加者ら

 緑区ガイドボランティアの会が主催する歴史散策「横浜の浦島伝説&神奈川宿めぐり」が10月15日、京急神奈川新町駅を起点に開催された。

 区民ゆかりの古道たどる

 神奈川湊から鶴見川と恩田川南岸の小机、鴨居、中山、十日市場、長津田へと向かい、成瀬、町田、木曽御殿峠を経て八王子に達する「神奈川道」。古くから生活物資の輸送路として活用され、特に緑区や青葉区で盛んだった養蚕を支える「絹の道」としても役割を担ってきた。

 緑区民にとっても馴染みの深い「神奈川道」の起点となる神奈川湊周辺(神奈川区)には浦島太郎が竜宮城から帰った際、父母が葬られている武蔵国・白幡に行こうとこの地を訪れ、足を洗ったとされる井戸と川、竜宮城の乙姫様からもらった「聖観世音菩薩」を祀ったとされる観福寺跡(現・蓮法寺)がある。

 同寺は明治初期に火災で焼失したが、「聖観世音菩薩」は、親寺であった慶運寺に移され現存する。秘仏とされ12年に一度だけ御開帳されているという。

 全国に伝えられる浦島伝説のほとんどは、太郎が玉手箱を開け老人になるという話だが、横浜に伝わる語は太郎が竜宮城から観音像を持ち帰り、玉手箱は開けずに人々の守護神となるというもの。

 参加者らは同所に今なお残る太郎父子の供養塔などを訪ね、遠い伝説に思いを馳せた。江戸時代、同寺が「浦島寺」として有名だった話や、周辺に「浦島町」や「浦島丘」といった地名が残っている話をガイドボランティアから聞いた参加者らは、熱心に耳を傾けていた。

「おりょう」に思い馳せ

 その後、東海道との接点やその周辺の陣屋跡、幕末の砲台などを巡った一行は、横浜駅の近くで坂本竜馬の妻「おりょう」が仲居をしていた宿屋を訪ねた。

 「田中家」(旧・櫻屋)という宿屋は現在唯一残る神奈川宿の宿屋として、竜馬ファンなどからも親しまれる。訪問の際、若女将が宿屋から顔を出すと参加者からは大きな歓声があがった。参加者の中には「おりょう」が神奈川宿で働いていたことを知らなかった人も多く、驚いた様子だった。

 参加者らは「普段、電車の窓から何気なく眺めていた景色に思いがけない歴史や物語があったことに驚いた。自分の中で横浜がますます魅力を増したように思う」などと話していた。

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