多摩区・麻生区 人物風土記
公開日:2020.03.20
川崎市全町内会連合会会長に就任した
瀧村 治雄さん
高津区在住 82歳
「向こう三軒両隣、大切に」
○…近年、自治会や町会の加入率の低下が課題となる中、昨年の台風では重要性が再認識されたことに「一朝有事のときにひとつの大きな目的に向かい問題の解決に当たれるのは町会、自治会の大きな存続意義」と語る。さらに「有事に対応できるのは日頃のからのお付き合いがあるからこそ」とも。町会では、さまざまな催しが行われていることについて触れ、「のぞいてみるだけでもいい。地域に関心を持ってもらえたら、関係づくりの第一歩」と話す。
○…久地第一町内会(高津区)の会長を務めて26年目。盆踊り、祭礼、防災訓練などさまざまな取り組みを行っている。「みんなで一体となり準備を進め、成功に終わったときは嬉しく、ありがたい気持ちに」と、それが活動の醍醐味。町会活動では「掲示物の破れにも注意する」ことを心掛ける。些細なことに目を配ることが、地域の治安維持につながるからだ。「管理が行き届いていれば、犯罪も起こりにくい」。それが持論だ。
○…生まれも育ちも川崎市。大学卒業後は製薬会社に就職。営業一筋、猛烈に働いた。「人と話すのが苦手だったんだ」という意外な一面も、日々人と接し、何を求めているのか向き合うことで乗り越えた。会社と顧客の板挟みに苦労したことも。だが「できないことは軽々しく言うべきじゃない」との実直な姿勢は、顧客との信頼関係を確実に築いた。「営業は人対人。会社の看板を背負い、人間性が問われることは良い経験だった」と振り返る。
○…市全町連の会長を任され、多忙を極める日々に「健康に頑張れるのは家族の支えがあってこそ」と感謝を口にする。改めて思うことは「人とのつながりが地域をつくる。基本は『向こう三軒両隣』を大切に」
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