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中原消防隊員9人 土石流「熱海」で救援 指揮隊長ら、現場を語る

社会

掲載号:2021年7月30日号

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活動した中村さん(右)と松山さん
活動した中村さん(右)と松山さん

 静岡県熱海市で7月3日に発生した土石流災害で、川崎市消防局は救助隊員89人を派遣した。中原消防署(飯田康行署長)からは9人が出動し、6日から12日にかけて救援活動を実施。指揮隊長・中村幸雄さん(57)と救助隊長・松山馨太さん(40)が当時の現場の状況を語る。

 同署は第2〜4次隊として3日間ずつ活動。中村さんは発生から3日後の6日、2次隊の指揮隊長として現地に入った。崩壊した建物内に取り残された人がいないか、スコップで泥をかき分けながら探すなどし、救援活動に努めた。有力な情報がないなか、建物に残る泥の跡から土石流の流れを推測。あてを付けて捜索したという。

 「水分を含んだ泥の感触は、まるで味噌のようだった。どっしりと重く、まとわりつく。歩くのすらままならなかった」と中村さん。足元は悪く、高温多湿のなか胴長と感染対策のマスクを着用して行う作業は、隊員らの体力を消耗させた。指揮隊長の中村さんは、活動時間を当初予定していた1時間交代から30分に変更。「隊員の疲労具合を考慮して短縮した。それでも、相当きつい作業だった」と話す。

「二次災害も危惧」

 松山さんは3次隊として8日から現場に加わった。大雨での活動となり、危惧されたのは二次災害。安全を考慮し活動を一時的に中断する場面もあったという。「どの隊員も人命救助の使命感に燃えていたが、なかなか成果として表れない。体力がどんどん消耗し焦りもあったが、限られた時間のなかで効率の良い動きに努めた」と話す。熱海市では現在も捜索活動が続けられており、行方不明者は6人となっている(7月26日時点)。

 2人は現地での地元の消防団員らの活動を共有しようと今月19日、中原消防団の幹部メンバーが集まる会議に出席。土地勘のある団員らの道案内や地域住民への迅速な避難誘導が、捜索の大きなサポートになったと伝えた。三上能樹団長(68)は「どのような動きが救援のサポートになるのか、とても参考になった。地元で災害が起こった場合は、署員と連携し被災者に寄り添った活動に努めたい」と話した。

土砂災害警戒区域区内では7カ所

 中原区内の土砂災害警戒区域は7カ所で、市内では幸区と並び2番目に少ない。しかし、同署の担当者は「油断することなく、早い段階で避難するなどの備えが重要」と注意喚起する。
 

土石流による被災直後の熱海市=同署提供
土石流による被災直後の熱海市=同署提供

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