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市道の桜 8本伐採へ 樹木医の診断結果で「倒木の危険性」が明らかに

公開:2011年2月17日

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レジストグラフによる診断
レジストグラフによる診断

 昨年9月、相模原市消防局前の市道で桜の木1本が倒木し歩道を塞ぐ事故があったことをきっかけに、相模原市は先月、同市道の街路樹に植えられている桜の木8本について来月末までに伐採する意向を市役所周辺桜並木適正管理検討会(以下検討会)で報告した。

 市では昨年の倒木事故後、同市道の街路樹全77本の桜の木を対象とした調査を実施。樹木医などの専門家から「倒木の危険性がある」と診断結果を受けた8本に関して伐採を決めた。今回、診断を受けた桜はすべて観賞用として有名なソメイヨシノ。樹齢など詳細はわかっていないうえ、ソメイヨシノの寿命には諸説があり、解明されていないことは多い。さらに、診断方法も行政レベルで定めた規則がないため、市では樹木内部の腐朽など外観からは判断しにくい欠陥を精密診断する、インパルスハンマーとレジストグラフという二つの方法を採用した。

 前者は打診音の到達速度で判断する力学的診断機器であるのに対し、後者は細いキリを樹幹に挿入し、抵抗値を測ることで解析する。併用した理由を市は「樹木医による外観診断と合わせ、(診断に)万全を期すため」と話しており、桜の咲く季節を前に伐採に踏み切ることに関して、「雪などが降り、水を吸うと重くなり、倒木の危険性が増す。市民の安全を最優先に考え、早い時期での伐採を決めた」と経緯を説明している。

検討会の設置


 こうした中、市は昨年の倒木事故を契機に有識者などから意見を汲み取る目的で検討会を設置。周辺地区の自治会連合会会長や商店街理事長に加え、専門家としてNPO法人みどりのお医者さん・内藤研二氏、玉川大学リベラルアーツ学部・石川晶生教授ら13人のメンバーを招へいした。

 初回は市から診断方法などに関する説明があったほか、今後の予定についても話し合われた。検討会は今後も継続的に行う予定で、「市民の安全と次世代へ繋げる桜の保全を最優先として、市民の理解を得ていきたい」としている。

段階的に新たな若木へ


 診断を終えた市道沿いの街路樹77本以外に市役所前のさくら通りには約400本の桜の木が並んでいる。ここに関しても現在調査を行っており、診断結果は今年の4月以降に発表される予定だ。今回の8本を含め、伐採された桜の木に関して市は、検討会での意見などを踏まえたうえで、段階的に新たな若木へ植え替えるなどの処置を検討していく。

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