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相模原の観光 「経営視点で」 協会、5か年計画策定へ

経済

公開:2021年10月14日

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取材に応じる中島伸幸市観光協会専務理事
取材に応じる中島伸幸市観光協会専務理事

 公益社団法人相模原市観光協会(緑区橋本)はこのほど、これからの相模原の観光戦略の基本方針、それに伴う観光協会の在り方について指針を示した。1日に行われた理事会で明らかになったもので、まずは2023年度からスタートさせる5か年計画の策定に着手。リニア中央新幹線の開通が予定されている27年に向け、市内の観光資源をとりまくネットワークを市全体でさらに構築し、都市経営の視点に立った戦略で経済振興はもとより、社会的、文化的な影響をもたらす展開を図りたい考えだ。

 これまで進められてきた市の観光振興について協会では、市街地のイベントを主軸に据えた上で、07年の旧津久井郡4町との完全合併後は自然資源などを活用した観光を地域ごとに展開するなど、市全体で広い視野を持った戦略が練られてこなかった現状を認識。そうした中、リニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)が橋本に設置されるのが決まり、開通も控えていることや、圏央道の開通など発達した市内の交通網を生かす必要性を背景に、観光ビジネスを都市経営の基盤の一つととらえ、官民一体となった方策づくりに本格的に着手することになった。

 策定に際し、協会は現状と課題を整理。観光についての情報発信が観光資源を有する地域だけで行われ、発信そのものが限定的でつながりに欠いた点、観光により地域が潤うような経済波及効果を生み出す視点を持った方策が不足していた点、観光を都市経営の視点で活用できていなかった点の3つを挙げた。

 とりわけ、観光をこれまで以上にビジネスとしてとらえ、利益を市政に還元できるような仕組みづくりを重視。リニア開通により国内、海外からの多くのビジネスマンが来訪することが予想されるため、そうした人たちが仕事以外に足を延ばして周遊や宿泊をし、経済効果をもたらすような観光モデルの施策づくりに重点を置くとしている。

民間投資も模索

 民間活力を生かした施策を考える上で広範囲に及ぶ魅力的な産業や、歴史的、文化的な観光拠点をそれぞれで生かし、複数の場所に移動させて消費につなげていく仕組みづくりにも言及。そうした広範囲での魅力づくりと、地域の関係者との一貫した観光戦略を示すことにより、民間投資が集まりやすくなるとの見解を示している。引いてはそれが、「選ばれる都市」へとつながることから、行政と連携し観光の在り方を模索していく方針だ。

計画実施 23年度から

 今後の取り組みとして協会では、23年度までを「短期」、27年度までを「中期」、それより先を「中期以降」として3つに分け事業を展開する。

 短期の取り組みとしては、5か年計画の策定や組織体制の構築に加え、アンテナショップ・サガミックス(南区・ボーノ相模大野内)の再検討も目下の課題とされる。

サガミックスを再検討

 同所は相模原にゆかりのある品々を取りそろえたアンテナショップだが、市が緊急に行財政改革を必要とする事業を見直すために策定した「相模原市行財政構造改革プラン」では、運営費の補助をめぐり、店舗展開によって生み出す市へのメリットの観点から大幅な収益増は見込めないといった課題が指摘された。出店した13年当時は相模大野の再開発事業が進んでいたこともあり、南区への出店となったが、現在も利用者のほとんどが南区在住者であることなどから偏りが顕在化。経営の形態などの見直しを行う方針だ。

 こうした今後の相模原の観光について一定の方向性を示したのを受け、中島伸幸専務理事は「相模原の特性、水資源、JAXAを代表する宇宙、ロボットなど代表的な観光資源を生かしていく。リニアで多くの来街者が集まり、体験型の観光資源もある。それを組み合わせて地域経済、文化が発展する都市の形成につなげていきたい」と展望している。

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