戻る

さがみはら中央区 社会

公開日:2026.05.14

相模原JC 「性別意識」の改革に挑む 思い込みに気付き、行動へ

  • 考えを語る廣田理事長(左)と岡田委員長

    考えを語る廣田理事長(左)と岡田委員長

  • 講演会でグループセッションを行う参加者たち

    講演会でグループセッションを行う参加者たち

 「誰もが自分らしく活躍でき、活き活きと働き続けられるまちに」――。相模原青年会議所(JC/廣田静香理事長)は今年度、男女の役割に関する固定的な観念を指す「ジェンダーバイアス」の理解と意識改革を重要テーマの一つに掲げ、事業を展開している。無意識の偏見や思い込みを解消した先に、どのような地域の未来を描いているのか。廣田理事長と、事業を担当する岡田雄大委員長に話を聞いた。

本人の意思「尊重を」

 「少子高齢化が進み労働者が不足する中、多くの企業は女性の採用を進めているが、男女の経済格差は未だ埋まることのない事実であり、ジェンダーバイアスは拭い切れない状況」。かつて建設業など男性中心の職場で働いた経験がある廣田理事長は、「社会進出をする女性が増えている一方で、家事・育児の負担も重なり、十分に活躍できない現状がある」と指摘する。

 廣田理事長には、自身の意思ではなく「女性だから器用」「重い荷物は扱わない仕事に」といった周囲の思い込みや配慮によって業務が決められてしまうなど、職場における性別意識を実感した過去の経験がある。「優しさに見える配慮も、本人の可能性を狭めてしまうことがある。まずは『女性は出張に行けない』『管理職ができない』と決めつけないでほしい。性別にかかわらず、男女同じように本人の意志を確認してもらえたら」。企業や組織のトップが無意識の偏見や潜在意識を認識し、対話を通じて個人の意思を尊重する重要性を説く。

「気付き」を行動へ

 問題解決への一歩として、同JCは3月に講演会「気づきから行動へ〜多様な視点が地域の未来をつくる〜」を開催。女性リーダーの育成、次世代のキャリア形成支援に取り組む能登すみれさんを講師に招いた。グループセッションでは、JCメンバーを含む多くの参加者が自らの中に潜む偏見に直面。日々の生活や仕事の中にあった無意識の「男だから」「女だから」という思い込みが次々と共有された。

 岡田委員長は「普段意識していなかった固定観念に気付かされたという声が多かった。まずは自分たちが気付き、地域に広げていく一歩になった」と手応えを語る。

家庭内に残る意識

 一方、岡田委員長は、「以前は家事を『手伝う』という感覚だったが、自分の役割として主体的に取り組む『自分事化』が必要だと気付いた。一番大事なのは相互理解。お互いを理解し合えば、自ずと行動が変わってくる」と自身の変化についても明かす。

 家庭におけるジェンダーバイアスについて、廣田理事長は「共働きの時代においても、結局、家での役割はまだまだ女性の方が多い。子どものお迎えの時間を考えながら仕事を決めるような女性が大半だと思う」と指摘。「夫婦が主体的に関わることで家庭内の信頼関係が深まり、それが仕事にもつながる。企業でも家庭でも、自分たちのやりたいことや仕事を最初から諦めずに、話し合うことが必要」と考えを語った。

「カード」で普及を

 相模原JCは現在、気付きを行動につなげる事業として、「ジェンダーバイアスカード」の開発を進めている。カードに書かれたジェンダーバイアスについて考え、対話することで気付きを促すというもので、内容は市内企業も交えて検討し、完成後は学校や市内企業での活用を想定。今年度中に、市民1000人の体験と企業20社への設置を目指すという。

 廣田理事長は「妊娠出産や体力の違いなど、身体的に差がある部分もあるけれど、日頃自分たちが考えている意識を変えるだけで、その人の可能性がグッと広がって、できることが増えたり、夢が広がる」と未来を描く。性別にとらわれず、誰もが自分らしく活躍できる相模原の実現に向けて、今後の事業展開が期待されている。

さがみはら中央区 人気記事ランキング

  • 前日
  • 1週間
  • 1か月

もっと見る

もっと見る

さがみはら中央区 人気記事ランキング

  • 前日
  • 1週間
  • 1か月

もっと見る

もっと見る

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

さがみはら中央区 ローカルニュースの新着記事

さがみはら中央区 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS