2021年の年頭を飾る企画として、本紙では石阪丈一町田市長に新春インタビューを行った。石阪市長は新型コロナウイルスで揺れた昨年一年を振り返るとともに、今後もウィズコロナで、互いに助け合いながら町の賑わいを維持していきたいと話した。
――2020年を振り返って感想をお願いします。
「なんといっても新型コロナウイルスの問題が大きかったです。今までの生活の仕方や仕事の仕方を切り替えないといけない。そういうことを皆さんは思い知らされたと思います。町田は飲食関係のお店が多いので、打撃が大きかったと感じます。最終年を迎えた『まちだ〇ごと大作戦』はもう1年プラスして今年の年末まで続けることに決定しました。よりパワーアップした力を、今年にぶつけてほしいです。一つのお祭りにいろいろな人が参加するのが魅力。皆さん趣旨を理解していただいて実践しています。コロナ禍でもやり方を工夫して、知らない人とも交流できて楽しめる、そういうことができる企画だと思います」
――建設面はいかがでしたか。
「小中学校の体育館の冷暖房の整備を20―21年の2カ年で計画していました。体育館は災害発生時の避難施設としても使います。コロナ禍では避難も密になれないので、まだ途中ですが避難体制を整えることができるのは良かったです。また野津田のスタジアムのバックスタンド建築工事も進み、この2月に完成します。1万5千人収容のスタジアムがようやくできます」
コロナ禍での経済対策
――新型コロナウイルス対策はいかがでしたか。
「ある程度の感染予防対策を市民の皆さんが頑張ってくれたので大規模なクラスターは起きていません。昨年12月に少し広まりましたが、なんとか踏ん張ってくれています。私たち行政ができることは、現状を伝えることや『こんな風に感染予防をしてください』としつこくお願いするしかありません」
――そんな中、経済を回していかないといけません。
「現在実施中のPayPay(ペイペイ)を使ったキャンペーンが順調なスタートを切りました。時代の変化に合わせて商品券のような紙ではなくデジタル化。キャッシュレスによる地域振興です。また家賃補助なども実施しましたが、今後もこうした事態が続けばこのようなサポートの検討も必要です」
魅力ある公園整備に注力
――シティプロモーションはいかがですか。
「薬師池公園西園ウェルカムゲートは昨年11月に約9万人が訪れています。元々のコンセプトから一つ一つの仕上げまでかなりしっかりとした事業となりました。町のイメージの向上にもつながっていますし、公園としてのイメージも上がったように感じます。南町田の時もそうでしたが、公園っていいなと思ってもらえた実感があります。広域ではありませんが、あちこちからご利用者が来てくれていると感じます」
――2021年も公園に力を入れるのですね。
「既存の資源として活かしきれていなかった部分をどうブラッシュアップして注目されるようにするかをずっとやってきました。南町田にしろ薬師池にしろ、そして今回は芹ヶ谷公園。国際工芸美術館の実施設計を進めます。またソフト面は教育、小中学校でのデジタル教育に力を入れます。2024年に新しい学習指導要領が出されるのでそこに合わせて今年から3カ年が準備期間となります。具体的にはデジタル教材を使う授業を始めていきます。教員も習熟しないといけません」
ウィズコロナは優しさが必要
――最後に読者に向けてメッセージをどうぞ。
「ウィズコロナで上手に付き合ってもらいたいですね。面倒や大変なことは多いですが、気持ちが対立してしまうと人と人との関係がうまくいきません。物理的には距離を取らなければいけませんが、お互いの精神的な距離は縮めてほしい。今年を漢字一文字で表すと『優』です。『憂い』に『人』が助け合い、『優しく』なろうという気持ちを込めました。皆で助け合ってコロナ禍を乗り切っていきましょう」
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