町田消防署長に就任した 黒崎 清貴さん 町田市在住 55歳
未然防止に使命感
○…管内人口約43万人という大きな街を守る使命の重さを強く感じる。「背筋が伸びる思い」と表情を引き締め、今夏は大規模な火災発生時には自ら現場に立ち、統制にあたっている。「今の時期に怖いのは隊員たちの熱中症。彼らを守らなくては、使命を果たせませんからね」。訓練時などで厳しく接する場面もあるが、隊員と向き合うことを一番とする。署長を務めてきた他の地区でも心がけてきたことだ。
○…幼いころから、制服を着て活躍する仕事に憧れがあった。通っていた剣道道場の先輩たちの多くが警察官の道へ進む姿をみて、「自分もそうなるのかな」と漠然と考えていたなか、消防官という職に出会ったのは就職を意識し始めた学生時代。「火事が起きていない時は、どんな仕事をしているのだろう」。そんな疑問から、将来の使命が決まった。
○…赴任と共に移り住んできた町田。暮らしてみると崖地や傾斜地が少なくなく、職業病か、土砂崩れなどへの対策が必要と考えてしまうことになった。そんな起伏の多い街を移動するのに欠かせないのが、37年間乗り続けている大型二輪車だ。休みの日には妻とツーリングにいくこともしばしばで、「趣味と同時に、買い物時の足になっています」と笑顔をみせる。
○…人のために働けることがうれしい。半面、自分たち消防官は活躍しない方がよい--という思いもある。これまでの経験から自分たちが活動するのは「街の人たちに何か不幸が起きてしまったとき」と実感する。その発生を未然に防いでいくことが、自分たちに与えられた役割と考える。誰でもウエルカムというスタンス。隊員たちとのコミュニケーションを大切にし取り組んでいくつもりだ。
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