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公開日:2026.04.23

東京町田発「ビールベーコン」 ビール搾りかすを再利用 市内2社が共同開発

  • 「麦香ビールベーコン」を紹介する吉岡代表

    「麦香ビールベーコン」を紹介する吉岡代表

  • 「武相ブリュワリー町田駅前店」で提供されているベーコン

    「武相ブリュワリー町田駅前店」で提供されているベーコン

 町田市でクラフトビールを製造する(株)武相ブリュワリーとハム・ソーセージ専門店「クロイツェル」(成瀬台)はこのほど、ビール製造の過程で排出される搾りかすを再利用した「麦香ビールベーコン」を開発した。地域循環から生まれた新商品として注目を集めている。

麦香ビールベーコン

 ベーコン製造に使われているのは武相ブリュワリーの黒ビール「YOAKE」を製造する際に排出される麦芽やホップの搾りかす。これを塩や香辛料と共に豚肉にまとわせ熟成を行っているといい、クロイツェル代表の吉岡学さんによると搾りかすに含まれる酵素は肉を柔らかくしたり、旨味を増やしたりする効果があるという。肉にビールの香りが移ることで、通常のベーコンにはない甘く香ばしい風味になっている。

 開発は昨年末から今年1月にかけて行われ、クロイツェルでは1月末から販売を開始。武相ブリュワリーが運営するビアバー「武相ブリュワリー町田駅前店」では今月からディナーメニューとして紫キャベツのピクルスと共に提供されている。

地域内の循環

 開発は武相ブリュワリーの事業にたずさわる浅沼芳征さんがクロイツェルを訪れたことから始まった。これまで月間500kgの搾りかすを産業廃棄物として処分していた武相ブリュワリー。この課題に対し、大麦麹で発酵させたサラミを製造し、麦が肉に与える影響を熟知していたクロイツェルの吉岡さんから「ビール搾りかすで熟成させたベーコン」のアイデアが生み出されることになった。「搾りかすの話を聞いた時、分解酵素が多く入っていそうだと思った。試作をしたら想像以上に肉が柔らかくなった」と吉岡さん。さらに、ビールの香りを十分に付けるため塩抜きにビールを用いるなどの改良を加え、完成品にたどり着いたと話す。

 武相ブリュワリー町田駅前店の今福亮輔さんは地域循環から生まれた商品に「価値があると思う。これまで市内企業の商品をメニューに活用することはあったが、搾りかすを再利用してのコラボ商品は初の試み」と笑顔。吉岡さんとの間では、YOAKE以外の搾りかすを利用する検討も始まっているという。

「ストーリー楽しんで」

 4月から提供が始まった武相ブリュワリー町田駅前店では、提供時に「麦芽やホップの搾りかすで製造されていること」や「町田市内のハム・ソーセージ店とのコラボ商品」であることを説明しているという。今福さんは「特にクロイツェルを知っている人に食べてもらいたい。オール町田で開発された商品であるというストーリーを楽しんでほしい」と話す。同店でのメニュー名は「モルトスモークベーコンのグリル(町田クロイツェルより)」。税込み1078円。

 クロイツェルは店舗とオンラインショップで販売。吉岡代表はビールと共に食べるほかにパンとの相性が良いため、サンドイッチに入れることもおすすめだという。また「パスタやスープに入れるとビールの香りが生きる」とする。「自分の持っている専門店としての知識や発酵技術で町田を盛り上げることの手伝いをしたいと考えて作った。名産品として町田を盛り上げる存在になってほしい」と期待を込めた。100gで税込み637円。

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