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町田 社会

公開日:2026.08.27

シニア世代、AIどう使う? お隣、麻生区ではサークルも

  • AIで孫(4歳)が成人した時の画像を生成した植木さん

    AIで孫(4歳)が成人した時の画像を生成した植木さん

  • シニア世代、AIどう使う? (写真2)

 かつてはSFの中の話だった「AI(人工知能)」という言葉も、今では当たり前の単語となった。総務省が2025年に発表した「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」によると日本の生成AIサービス利用経験率は2023年は9・1%だったが、翌24年には26・7%に増加。現在ではさらに多くの人が利用していることが推察される。

 24年時点での年齢別利用率を見ると20代は44・7%。30代、40代は20%代で、60代では15・5%だった。70代以上のデータはない。ただし、町田市の近隣では70代以上の世代にもAIを活用しようという動きがある。

 川崎市麻生区在住の植木昌昭さんは区民サークル「シニアAI倶楽部」の発起人だ。2024年から隔月で専門家を招いた生成AI利用講座を開催。メンバーは70代が中心という。

 生成AIの活用方法は人により様々。自分史の編さんに文章生成AIを利用したり、白黒の写真を画像生成AIでカラーにして同窓会に持参したりと、自身のアイデアを具現化するために役立てる。植木さんも孫(4歳)の写真を元に20歳になった時の画像を生成した。「私は現在81歳、孫の成人には立ち会えないかも知れない。しかし、成長した姿を見たい」との思いからだ。「難しさはなく、AIで遊んでいる感覚。音声でも操作できるため、会話をしているようで楽しい」と話す。

 活動開始時は10人ほどだったメンバーは2年で2・5倍に増加。来年には新たに3期生を募集する予定だ。「人生100年時代と言うが、老後をどのように暮らしていくか迷っている人も多いと思う。AIの活用はハッピーに過ごすための一環なのです」と活動の意義を説明した。

悩みは相談しない

 AIは人間の創造性の幅を広げる一方でリスクも伴う。個人情報の流出などが代表的に挙げられるが、加えて同サークルを指導する平本一雄さん(東京都市大学名誉教授)が注意喚起するのが「悩みを相談しない」ということだ。

 平本さんによると、AIにはインターフェースと呼ばれる機械と人間をつなげるための機能がある。人間に寄り添う回答をする機能で、これにより快適にAIを利用することができる。ただし「インターフェースが良くできている」からこそリスクと主張する。「自殺をほのめかすような相談をしても反対せず、むしろ自殺へ導くような回答をする場合がある。特に10代や高齢者はAIを信頼しすぎてしまう傾向があり注意が必要です」。AIはデジタルデータに基づいて回答を出力しており、感情は持ち合わせない。そのため実際の人間の活動にそぐわない答えをすることもあり、精神的な悩みを相談することは必ずしも適切とは言えない。平本さんは「最終的には人間の判断が大事」とする。

 もちろん、平本さんも「適切に使えばAIはシニアの楽しみを増やす道具」との考えだ。その上で「高齢者がAIとばかり話していてはいけない。AIの回答や利用した作品を持ち寄ることで人間の交流も増える。だからこそ、AIが使えるシニア人口を増やしていきたい」と語った。

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