北野駅から高尾山口駅間(8・6キロ)を走る京王高尾線が1日、開通50周年を迎えた。北野から高尾地区周辺の宅地開発などに合わせ開通し、住宅地と都心を結ぶ路線として地域住民の足となってきた。近年は高尾山へ向かうルートとしての活用も増え、八王子の観光分野発展に欠かせない存在となっている。
1967年10月1日開通。45年に休止となっていた御陵線の一部を活用し、京王電鉄株式会社(多摩市・当時は京王帝都電鉄)が北野から高尾地区周辺の宅地開発などに合わせ、開通させた(山田―高尾山口間を新設)。乗車駅のひとつ、めじろ台駅では初年度196人だった1日平均乗降人員が、宅地開発に合わせ人口流入が進み、通勤のために都心へ向かう乗降客が増えたことなどから、16年度には1万7832人まで増加。他の駅も同様に乗降客を増やしていったことから同線は北野から高尾地区周辺の住宅地と都心を結ぶ役割を果たすことになった。
一方で、同線の「もう一つの役割」を生み出すきっかけのひとつとなったのが、登山ブームの到来だ。特に、10年ぐらい前に起こった第三次と言われる流れがくると、都心に近く、初心者でも登りやすい高尾山に注目が集まり、最寄駅として高尾山口駅は、乗降人員が急増。初年度の1日平均1658人から昨年度には1万1442人まで伸びた。「高尾線が都心からのアクセスを良くしてくれたおかげで、高尾山は老若男女が気軽に登れる山になった」と日本山岳会東京多摩支部・事務局長の山本憲一さんは笑顔を見せる。また、八王子市の観光課担当者は「高尾山に年間300万人以上の登山客が訪れるようになった要因のひとつに、高尾線の存在があると思う。一昨年、高尾山口駅がリニューアルされ、更なる集客が期待できる」と話す。
記念イベント開催
京王電鉄は現在、周年に合わせた各種イベントを行っている。記念乗車券の販売や、高尾線各駅に設置してあるスタンプを全て集めると記念品がプレゼントされる催し(11月26日(日)まで・記念品は先着)などを実施。また、高尾599ミュージアムでは、開業に関する記事が掲載されている京王電鉄の社内報や開業当時の写真などが展示されている。年中無休で午前8時から午後5時(最終入館は午後4時30分・入場無料)。
問い合わせは同社お客さまセンター【電話】042・357・6161へ。
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