JR東日本の元社員で、鉄道や駅弁に関する書籍などを出版する 沼本 忠次さん めじろ台在住 76歳
鉄道愛、皆に共有
○…鉄道のことになると話が止まらない。自宅敷地内にある6畳ほどのプレハブには、時刻表や「特別快速」と書かれたプレート、駅弁の空箱など、関連するありとあらゆるものが所狭しと置かれている。収まりきらないためレンタルスペースも借りてるほど。そのマニア愛が買われ、大手スポーツ紙にもコラムを連載中だ。「自分一人で楽しんでもしょうがない、共有しないとね」。そう言って快活に笑う。
○…静岡県出身。旧国鉄時代は事務方として列車の運行を支え、JR東日本に入社後は旅行業にも従事。晩年は駅弁振興に取り組む「日本鉄道構内営業中央会」の事務局長を務めた。自身も名物駅弁にまつわる話をまとめた本を刊行するほどの駅弁好き。その原点は、幼き頃に「兄弟でつつきあったひとつの駅弁」。あの非日常感と遠出のワクワク感が出発点だ。
○…「今までの経験を還元したい」と、ボーイスカウトの鉄道版といわれる「鉄道少年団」の八王子支部副団長を務めている。車両清掃や駅長室の見学など、「鉄ちゃん」にはたまらない活動内容だ。昔は男女あわせて40人ほどいたが、近年は減少傾向に。「でもね、社会人になってから指導員として戻ってくるんだよ。みんな、やっぱり好きなんだね」。先日も駅のホームで呼び止められ、「覚えてますか?自分、1期生ですよ」と声をかけられたという。
○…もうひとつの趣味はハーモニカ。いつでもどこでもサッと奏でられる手軽さが気に入り、愛好歴は20年以上。車掌姿で老人ホームに慰問演奏に行けば、利用者が笑顔になって歌ってくれる。「何かに熱中している同年代をタウン紙で見つけると、『俺も負けてらんねぇな』と思うね」とまだまだ意欲は止まらないようだ。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|