高尾山を含む、八王子の「名山」を複数選出しようと、市民有志グループが名山候補を公募している。
グループの名前は「TOKYO八王子名山選定プロジェクト実行委員会」。発起人は、市内の山岳団体「八王子山の会」の会長も務める佐野聖文さん。4年ほど前、「山好きの間で『八王子のご当地名山』をつくれないかという話が出た」のがきっかけだという。
同じく発起人の1人、横川町に本部がある(一社)デマンド・アンド・ケアの小林弘幸さんは「八王子といえば高尾山があまりにも有名。でもみんな日帰りで帰ってしまう。魅力的な山が複数あれば、宿泊してもらえ、地域活性化にもつながる」と名山選定のメリットを説明する。
同委員会によると、市内には130ほどの山がある。尾根つづきの景信山、陣馬山をはじめ、川口丘陵や南高尾山稜など、熟練のハイカーに昔から愛されてきた。高尾山だけではないそれらの山々を、市内外の人に知ってもらえるいい機会としてもとらえる。
また、高尾山がオーバーツーリズム(観光客増加による悪影響)になりつつあることも危惧しており、他の山に観光客を分散させる狙いもあるという。
今夏発表めざし
同委員会は、昨年の「山の日(8月11日)」に発足。メンバーには、日常的に山登りに興じる登山愛好家や山岳雑誌の元編集者など、山を通して市内を盛り上げたいと願う約20人が参加する。
奇しくも2024年、「山の日」に合わせて行われている全国大会(全国山の日協議会主催)の開催地が東京都に決定した。これを追い風に、同委員会は今年の山の日に向け、八王子名山を発表したい意向だ。
募集しているのは、「あなたが思い入れのある八王子市内の山」。眺望の良さだけでなく、歴史的背景、動植物や昆虫の生息状況、登山道の少なさなど、応募理由は人それぞれ。応募数で名山が決まるわけではなく、同委員会でさまざまな観点から話し合って決めるという。現時点で選定山数は未定。応募は市内在住でなくても可。同プロジェクトのウェブサイトなどで匿名で受け付けている。佐野さんは、「まず多くの人に八王子にある山々に関心を持っていただくことが大事」と応募を呼びかける。
期限は2024年1月31日(水)まで。
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