膝関節は、歩行や立位など日常動作に欠かせない重要な関節で、関節を動かす「可動性」と身体を支える「支持性」という２つの役割を担っています。動作に応じて膝には体重の２〜10倍の負荷がかかり、特に下肢の運動において中心的な役割を果たします。

加齢で増加傾向

　この膝に痛みが出ると、日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。なかでも高齢者に多くみられるのが変形性膝関節症で、関節の軟骨が擦り減ることによって痛みや腫れ、可動域の制限などの症状が現れます。女性に多く、加齢とともに増加傾向にあります。

　治療は、薬や湿布などの薬物療法、筋力や可動域を改善するリハビリ、装具療法、ヒアルロン酸注射など多岐にわたります。それでも改善が見られず、歩行に支障をきたしている方や軟骨が消失している場合には、人工膝関節置換術が有効です。手術の技術や人工関節の性能向上により、長期的に見ても良好な成績が得られています。

　しかし、なるべく手術をしないで何とかしたいというのが本音かと思われますので、レントゲンの所見や診察所見に応じて最適な治療法を話し合いながら決めていければと考えています。

　膝関節でお困りの方はぜひ一度、専門医にご相談ください。

永生クリニック

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